「会社を見限った」サラリーマン500人。給与不満よりも大きいのは
―[会社の辞めどき]―
がむしゃらに走ってきた会社員人生もふと立ち止まってみると、先が見え「このままでいいのか」と思うもの。しがみつく、見限る、辞める……働き方が多様化する時代、会社員に与えられた選択肢も多い。滅私奉公人生の辞めどきを見極めるタイミングはいつ?
解消されない不満があるとき、それが会社の見限りどきだ!
かつては滅私奉公こそが会社員の美徳とされた。だが、会社員の雇用形態が多様化する昨今、「この会社を見限る道もあるのでは」と自らの会社員人生に疑問を抱える人も少なくない。そもそも、人はどんなときに会社を“見限ろう”と思うのか。
そこで今回、会社を見限った経験のある45~55歳の会社員500人にアンケートを実施。「会社に尽力してきたか?」(Q1)という問いをぶつけてみた。
これに対して、9割近くが「尽力した」と回答。尽くしてきた会社を見限ると決めたその心理について、パーソル総合研究所上席主任研究員の小林祐児氏はこう分析する。
「“会社を見限ろう”と思う最大の理由は、会社への不満です。パーソルの調査では、一般就業者は平均1人あたり4.03個、調査時から1年以内の転職経験者は平均6.7個の不満を抱えていることが明らかになっています」
事実、アンケートでも「見限る原因はどっち?」(Q3)との問いに、88.2%という大部分が「会社」と回答している。
2個以上の不満があれば会社の見限りどき?
ならば、会社に対してどんな不満を持つと、会社の見限りどきだと言えるのか。組織人事コンサルタントの曽和利光氏は、こう話す。
「会社を見限ろうと思う不満の内容には、大きく分けると2種類あります。ひとつは、給与面が悪い、会社自体の業績が悪いといった“会社に問題がある”場合。そして、もうひとつは、自分が出世のラインから外れてしまったり、会社での仕事に飽きてしまい成長を感じられなくなったりといった“自分に問題がある”場合です」
そこで、アンケートで「見限った大きな原因は?」(Q2)を問うと、最も多かった回答は「給与・報酬・評価」(36.6%)。次いで、「仕事や業務の内容」(19.2%)、「組織の人間関係」(15.6%)といった回答が続いた。「給与は“会社が自分をどう評価しているか”というメッセージでもある。だから、給与が低いと、“自分は必要とされていない”と感じるのでしょう」(曽和氏)
一方、小林氏は、見限る理由はひとつに限らないと続ける。
「“スイスチーズの穴”というリスク分析モデルがあります。“事故は単独で発生するのではなく、複数のエラーが連鎖することによって起きる”という考え方です。これと同じで、見限るときもひとつの要因ではなく、複数の要因に“最後のダメ押し”が重なって、連鎖することによって起こる。
給与が低いだけで会社を見限る人は少ないですが、そこに“職場でハラスメントがある”“険悪な社内環境”など複数の不満が重なると“見限ろう”との意思が生まれるのです」
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