更新日:2021年12月07日 15:25
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1年で25万円が1600万円に増えたFXの神業。丑三つ時に仕込む「仲値フラッシュ」とは

Flashesと「仲値トレード」を組み合わせ

 実は、冒頭でKaibe氏が「ひらめいた」と語るのは、このFlashesと「仲値トレード」を組み合わせたEAだ。仲値は銀行が決定するその日の為替取引の基準レート。日本の場合は毎日午前9時55分のレートが基準になる。この仲値決めに向けてドル/円が値上がりしやすい特徴を利用してトレードすることを、俗に仲値トレードと言うのだ。 「私が仲値に着目するきっかけとなったのは、茨城大学の教授が行った仲値の研究でした。実需の関係からか、仲値決めに向かってドルが買われやすいとされていますが、その研究ではより具体的に『ゴトー日かつ金曜日の仲値決めに向かって上がりやすい』という傾向を統計的に示していました」
億超えFX神5人衆

’21年5月の『JAFEEジャーナル』に掲載された茨城大学の「国内輸入に伴う貿易取引通貨比率とゴトオビアノマリーの関係」より抜粋。数値は「上昇確率」

 ゴトー日は文字どおり「5」や「0」がつく日。貿易決済が集中しやすいと言われる。週末を控えた金曜日も同じように貿易決済が増えやすい。そのためゴトー日や金曜日だとドル/円は仲値に向かって上がりやすくなる。こうした傾向を利用したトレードはポピュラーな手法の一つだが、問題は「いつ買いを仕込むか」だ。 「先ほどの研究ではより具体的に仲値の何時間前に買うと最もパフォーマンスがよくなるか、統計を取っていました。それを参考にすると、ゴトー日ないし金曜日の午前2~5時、もしくはゴトー日かつ金曜日の同時間帯にドル/円の買いを仕込むと最も利幅が取れるようなのです。とはいえ、『深夜2時に買って翌朝9時55分に決済』といったように時間を決めて取引すると、優位性はあるもののパフォーマンスがそこまで高くない。より実践的なEAに落とし込めないかと考えていたときに思いついたのが、Flashesとフュージョンさせることだったんです。つまり『2時に買う』といった時間指定ではなく、『2時から5時の間の押し目で買う』といったように、エントリーにFlashesのロジックを導入したんです。検証したところ、バックテストの結果は劇的に向上しました」

仲値フラッシュの誕生

 仲値トレード×Flashes=仲値フラッシュの誕生だ。 「ルールはとてもシンプル。売買するのはゴトー日か金曜日のみ。もちろん、ゴトー日の金曜日でもいい。仲値前の深夜2~5時の間の押し目で買って、9時55分に決済するだけです。押し目の見つけ方は基本的にFlashesと同じ考え方。3時間の間にいい押し目がなければ見送ります。こうすると仲値トレードの優位性を利用し、かつ安いレートで買えるため、高いパフォーマンスをあげることができるんです」
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ゴトー日・金曜日の仲値決め(午前9時55分)にかけてドル/円は上がりやすい傾向にあるが、特に直前の午前2~5時にかけて仕込んだ買いに対して大きなパフォーマンスが出るという。さらに、仲値決め後には売り回転で値幅取りも狙える

 エントリー時間が深夜になるのが難点ではあるが、夜型の人はスマホでチャートを見ながらエントリーチャンスを探してみよう。
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仲値フラッシュ直後の売り回転も有効?
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