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総裁当選翌日から既に死に体の岸田政権/倉山満の政局速報

力と忠誠心が求められるはずの官房長官が……

 松野WHO?  官房長官は、政権を取り仕切る人です。力のある官房長官は、他の大臣に命令できる。たとえば、安倍内閣菅官房長官は、麻生副総理兼財務大臣以外のすべての大臣より偉かった。小泉内閣では田中真紀子外務大臣がやりたい放題に暴れ回ったけど、福田官房長官の前ではしおらしかったとか。  逆に、力の無い人が官房長官に座ると、政権は回らない。記憶に新しいのが、菅内閣加藤勝信官房長官。この人、バカなのか、無能なのか、はたまた菅内閣を潰そうとしたスパイなのか、最後まで意味不明な動きを繰り返した。  内閣官房長官は、会社で言えば「専務兼社長秘書室長」みたいなもの。その人に忠誠心が無ければ、秘密保持すらできない。だから何もできるはずがない。

岸田氏は「総裁当選翌日にレームダック」という新記録を樹立した

 岸田さん、「総裁当選翌日にレームダック」という新記録を樹立した。レームダックは直訳すれば「片足のアヒル」で、正確に意訳すれば「死に体」です。「政権が潰れるのは時間の問題」という意味の言葉です。  今までも人事に失敗してレームダックになった政権はあったけど、岸田さんは早すぎ。  永田町では、「長くて来年の参議院選挙まで」とささやかれています。蓋然性があるシナリオは、「衆議院選挙はなんとか乗り切る。でも、その後は支持率が下がり、参議院選挙前に、『こんな総理じゃ戦えない!』と自民党内が騒ぎだして、引きずりおろされる」みたいな感じ? 

尾身茂と分科会を切らない限り、岸田政権に未来はない

 じゃあ、なぜ不安定になるかというと、コロナです。  このバカみたいな自粛を続けている限り、「コロナ対策がなってないぞ!」経済対策をしっかりやれ!」という矛盾した攻撃をマスコミから浴び続けることになる。  感染者ゼロなんて、できもしない妄想にしがみつく限り、それは続く。  だから、尾身茂と分科会を切らない限り、岸田政権に未来はない。  最初で最後のチャンスと思った方がいい。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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