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ドコモ、大戸屋、不二家…続出する「大量閉店」。復活のカギはイオンモールにあり

続出する「大量閉店」は悲しいブーム…なのか

大戸屋

大戸屋は50店舗以上を閉鎖

 大量閉店のニュースをよく耳にするようになり「また…馴染みのお店がなくなった」と落胆する声が聞こえてきます。  例えば、定食屋の大戸屋は、コロナ禍で50店舗以上閉店しています。似たような「定食屋」で安いメニューを提供するお店が増加したことにより、差別化できなかったことが要因です。  さらに、不二家も2020年から40店舗以上閉店しています。おいしい洋菓子を手ごろな価格で提供できるコンビニに押された格好です。飲食業界だけでなく通信業界にも。携帯ショップのドコモは400~500店舗の閉店予定だといわれています。  これだけ、日々「大量閉店」のニュースを見ていると、少々ショックは受けるものの、もはや驚きはありません。 「大量閉店」という悲しいブームも一巡しつつあり、ここからは社会現象の先にある世界を体現しようとしている企業の姿にこそ、生き残りの答えがあるように思います。  そこで、今回はイオンモールの新しい取り組みに注目します。  その前に、まず、大量閉店が起きている業界の理由や、業界が収斂した先にどんな世界が待っているのかイメージしていただいてから、イオンモールの取り組みが、生き残りに繋がる意味を解説します。

ケータイショップは「オンライン証券的」に

 まず、ケータイショップ。効率化の追求が厳しい業界の代表例です。ドコモショップは2月後半に大量閉店計画を発表し、激震が走りました。ドコモショップは現在、約2300店舗ありますが、2022年度の4月から年間約100店舗を閉鎖する方針が示されています。  そして、3月2日には『文春オンライン』が「NTTドコモがドコモショップ400~500店舗の閉店を計画」と報じています。  今後は、駅前商店街やショッピングモールなどにサテライト店を設け、効率化した稼働を目指すということですが、これは、日本の金融業界に近い姿です。  地銀も、サテライト店舗などで店舗を簡略化させながら店舗数を削減してきました。証券会社も店舗を構える証券会社とオンライン証券に分かれています。  ケータイショップも最終形態は、現在のオンライン証券的なスタイルになるでしょう。わざわざショップに足を運ばなくても携帯は買える環境になっていますので店舗の存在意義が薄れています。しかし、高齢者などの利用者を考えると完全に無くすのではなく、簡易的なショップに置き換えていくことになることが予想されます。  特にケータイショップは、ショップ自体にファンがつくということはあまり考えにくいので、差別化も難しいです。  同じように、証券会社も、企業の株はどこの証券会社でも買えるため手数料が安いところが人気化する構造に非常に似ています。業界が収斂した先の未来はどのようになるのかをイメージしておくことは消費者として重要だと思います。
ドコモショップ

ドコモショップは年間100店舗を閉鎖する方針

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「コンビニスイーツ」には勝てない不二家
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