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コロナ対策、景気回復……岸田首相がなすべき四つの要諦とは/倉山満の政局速報

参院選までは穏便に乗り切ろうとした岸田内閣

 これに岸田内閣は、どう応えたか。野党に政権運営の誤りを指摘されるや、素直に謝罪、訂正し続けた。参議院選挙までは大過なく乗り切ろうとする態度が露骨だった。  これに野党は攻めあぐねた。見苦しい国会は過去の遺物となったが、迫力の無い国会と国民の目に映った。事実、野党は詰め切れなかった。  野党共闘は崩壊、国会での見せ場も無い……。

与党も野党も普通の事を普通にやった参院選

 自民党との協調から政権との対決路線に舵を切った維新はともかく、立憲民主党はどのような枠組みで参議院選挙を戦うのかの展望を見つけられず、何もできなかった。  その間、自民党と公明党は着実に選挙準備を進め、国民民主党に取引を持ち掛けて野党を分断。与党も野党も普通の事を普通にやった。ならば有利な態勢にある方が勝つに決まっている。  ここが今回の選挙で与党が大勝した本質だ。

野党にも自民党内にも岸田内閣を揺さぶる力はない

 かくして、岸田首相は安定的基盤を得た。  これまでも岸田首相は自らが率いる自民党第四派閥の岸田派に加え、第二派閥の茂木派と第三派閥の麻生派を主流派、最大派閥の安倍派を準主流派としてきた。この体制が続く限り、党内に敵はいない。野党はさらに弱い。  政策に関して常に安倍派からの注文がついていたが、内閣を揺さぶられるほどの力は無かった。今までですらそうだったのだから、安倍首相亡き安倍派はどのような形で派閥を存続させるのかに追われるだろう。  ではオールマイティーに等しい権力を得たはずの、岸田首相がなすべき政策は何か。四つが要諦だ。
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岸田首相がなすべき四つの要諦とは?
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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