ニュース

コロナ対策、景気回復……岸田首相がなすべき四つの要諦とは/倉山満の政局速報

四つの要諦。その三、景気回復

 その三は、景気回復。  防衛費増額には、財源が必要だ。その財源は、景気回復による税収増に拠らなければ、国民が持たない。チンタラせず、さっさと景気を回復させるべきだ。  その方法は二つ。一つは金融緩和を徹底させること。もう一つは財政出動。特に減税が最も効果的だ。岸田首相は減税だけは絶対にしないと明言している。一方で金融緩和には後ろ向きな態度だが、今のところやめてはいない。  しかし、安倍内閣が長期政権となった根源は、金融緩和による景気回復だ。岸田首相が長期政権を築きたければ、金融緩和による景気回復が不可欠だ。

四つの要諦。その四、皇室

 その四は、皇室。  菅義偉内閣が、皇位継承に関する政府報告書をまとめた。悠仁殿下への皇位継承を揺るがせにせず、少しでも皇室を御守りする方向に進める、よくできた案だ。  この20年、皇位継承問題を振り回してきた女系派は、「立憲共産党」を最後の拠り所として悪あがきを行っている。そのような動き、自民公明の与党に加え話が分かる維新国民が組めば、力で粉砕できる。しかし、こと皇室の問題で力押しをすれば、連中が多数を握った時に力でひっくり返す。  皇室に累を及ぼさないためには、政争の具にさせない努力が必要なのだ。

岸田首相は歴史に名を刻む大宰相となれるか……

 この四つの問題に関し、岸田首相が十分な結果を残せば、歴史に名を刻む大宰相となれるだろう。しかし、政界の一寸先は闇。誰が「安倍元首相暗殺」など予想できたか。  せっかく民意の支持を得た岸田首相には所信を貫徹してもらいたいし、健全な批判勢力が育てるしかない。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

噓だらけの日本古代史噓だらけの日本古代史

ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作は、日本の神話から平安時代までの嘘を暴く!

1
2
3
4
おすすめ記事
ハッシュタグ