カーライフ

信頼・品質文句なし。デザインでも世界一攻めるトヨタ最後の課題

弱点を克服したトヨタ。最後に残ったのは、人気者ゆえの悩みでした

妄想ですが、トヨタと言えば日本の自動車業界の長男。今も昔もクルマを必要とする日本人の期待を裏切ってはいけない宿命を背負っています。「トヨタにできないことがあってはいけない!」「できないことは改善してできるようになる!」そんな思いでクルマ作りをしているはず。だからデザインもがんばりました! しかし人気者ゆえ悩みも深いのです
オートクラブ

NEW SIENTA

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

「どうせトヨタ」は今は昔

 このところ、トヨタのブランドイメージが破壊的に向上している。どの調査結果を見ても、信頼性・品質・憧れ、全項目でブッチギリのトップだ。10年くらい前まで、クルマ好きの間には「どうせトヨタだろ」というシニカルな見方があったが、現在はそれも雲散霧消し、全国民がトヨタを絶賛。絶対的な信頼を置いている。  その昔、トヨタにも苦手種目があった。信頼性や耐久性はナンバーワンでも、デザインがダサかったりしたのだ。  ところが現在は、デザインでも一番大胆に攻めているのがトヨタで、それで大成功を収めているんだから恐るべし。
次のページ
極限のパッケージングを実現
1
2
3
4
5
6
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

記事一覧へ
おすすめ記事