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東大生が“非エリート活動”に精を出すワケ「学生に夢と勇気を届けたい」

 東京大学といえば、日本最難関クラスの大学。そこに通う学生の多くは、小さなころから塾通いをして名門中高を通ってきた、いわゆる「エリート」たちです。  しかし、それがすべてではありません。一部には、まったくエリートらしからぬ道筋をたどって東大に合格した学生もいます。ここでは、元落ちこぼれや休学経験者など、「普通の東大生」らしからぬ道を辿って東大へ入学した、みなさんの知らない「リアルな東大生」の姿をお届けします。  今回も、前回に引き続き松島かれんさんにお話を伺っています。前回のインタビューでは、東大があまり身近ではない環境、自分自身を変えたいという気持ちから東大受験を志したこと、東大独自の進学振り分けという制度が魅力的で東大に絞ったこと、東大に合格するために、歩きながら本を読んだり体中に暗記事項を書き記したりしたことなどを伺いました。 【前回記事】⇒偏差値37だった私が東大に現役合格できた理由「最も大事な勉強法はスケジュール管理」

勉強を通して知った「世界の広さ」

松島かれん

松島かれんさん

 逆境ともいえる環境から東大という強大な敵に立ち向かった松島さん。しかし、それでも孤独を感じることはなかったと言います。その理由となった出会いや経験、想いが現在の活動につながっているそうです。そこで今回は、彼女の現在の活動から、今後の活動にこめた思いまで、お話を聞いていきます。 「私は中高生の頃、自分に自信がないことや色々なことに悩んでいました。勉強に出会ったのは、ちょうどそんなとき。教科書や参考書で様々なことを学んでいくと、なぜか自分の見ている世界が少しずつキラキラしていくような、そんな感覚になったのです。世界は知らないことで溢れている。言葉にするととても当たり前のことですが、勉強を通して知った『世界の広さ』のおかげで、私の世界は大きく変わりました。そのため、私と同じように色々なことに悩む中高生の方に、少しでも笑顔や世界の広さをお伝えできるような活動ができたらと思っています」

『ドラゴン桜』の公式noteにも

 小さい頃から書くことが好きだったという松島さん。いまでは『東大×マンガ』という本の執筆に著者として携わったり、『一発逆転の育て方』という本では、今までの生活の様子や体験などがまとめられて本になったりと、執筆分野において精力的に活動されています。  また、昨年にはドラマにもなった、落ちこぼれたちの東大受験の様子を描いたマンガ『ドラゴン桜』の公式のnote(ブログサービス)にて、連載も行っているのだとか。ここでは、実際にご自身が行ってきた受験体験をもとに、各科目の勉強法やモチベーションの保ち方などについて書いているのだそうです。  また、全国各地の中学校・高校で、「勉強が私に教えてくれた『世界の広さ』」というテーマで講演を行うなど、講話の方面でも活躍されている松島さん。近年ではなんと『東大生が通販してみた』(テレビ朝日)というテレビ番組に出演も果たし、その活躍の場はどんどん広がっています。
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きっかけは高校時代の勉強合宿
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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