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巨人はなぜ「若手を使わないのか」。ヤクルト高津監督と対照的な“原監督の哲学”

 2021年、22年とセ・リーグ2連覇を果たしたヤクルトが、23年シーズンも開幕から順調な滑り出しをした。WBCの優勝に貢献した主力の村上宗隆、二軍落ちした山田哲人らの調子が今一つでも、今の順位をキープできているのは及第点と見ていい。一方の巨人は、開幕からベテランを重宝した起用が続くも、厳しい戦いが続いている。ここでは両チームの選手育成の方法を分析していきたい。

高津監督のキャリアで大きかったのは…

 ヤクルトの高津臣吾監督が指導者としてキャリアを築いていくなかで、最も大きかったのは、「2017年から3年間、二軍監督を経験したこと」である。  高津監督は2014年から16年までの3年間を、ヤクルトの一軍投手コーチを務めたが、このときは投手だけを見ていればよかった。チームの作戦を指揮するコーチや、打撃、守備、走塁面については各コーチがセクション別にいたからだ。

チーム全体を見渡す必要が

 だが監督となると話は変わってくる。専門分野だけを任されるコーチとは違って、チーム全体を見渡さなければいけない。そのうえで、「若手の有望選手をどう育てていくべきか」「ベテラン選手とどう接していけばいいのか」「ケガのためリハビリに励んでいる選手の管理」なども行っていかなければならない。  そのなかで高津監督が最もやりがいを感じたのは、「若手の有望選手をどう育てていくか」だった。とくに高卒の、育成に時間のかかる彼らをどうやって一軍の戦力にしていくべきかについて知恵を絞った。
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高橋奎二に無理をさせなかった
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スポーツジャーナリスト。高校野球やプロ野球を中心とした取材が多い。雑誌や書籍のほか、「文春オンライン」など多数のネットメディアでも執筆。著書に『コロナに翻弄された甲子園』(双葉社)
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