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売上高9兆円の“絶対王者”イオン。国内で独り勝ちできた「3つの理由」

ライバルの失速を横目に拡大を続ける

1989年に「ジャスコグループ」から「イオングループ」へとグループ名が変更されます。食品・衣類・日用品など何でも揃うGMSという形態は日本の経済成長と共に伸びてきましたが、90年代からはイトーヨーカドーが失速。 そして、自社保有方式による大量出店を続けていたダイエーも不採算店の閉店を怠ったことで1995年以降は規模を大幅に縮小させました。 一方のイオングループは失速することなく郊外にGMSの出店を続け、大店立地法が制定され大型ショッピングモールの建設が容易になった2000年以降は「イオンモール」の出店を続けました。そして2023年4月現在、イオンモールは国内外で約200店舗展開されています。

2023年2月期に売上高は「9兆1,168億円」に

8代目のもと、2010年代からはM&Aによってグループはさらに拡大しました。2013年にはダイエーを傘下に起き、2015年には薬局チェーンのウエルシアHDを子会社化しています。ブランドの統一も進められ、イオンモールだけでなくGMS・スーパーの「イオン」、「マックスバリュ」も店舗数を増やしました。 こうした成長を経て、グループ全体の売上高は2001年2月期の2兆7,386億円から、2023年2月期には9兆1,168億円にまで拡大しました。
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GMSやスーパーが主な収入源
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経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_

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