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「1人転職させて300万円」存在しない“おとり求人広告”で釣る、悪質な派遣業者を追跡

おとり求人の常習企業に直撃

おとり求人

※画像はイメージです

 実際に取材班は、前出の高村さんが応募したというその人材派遣会社に取材を申し込んだものの、返信は1週間たっても返ってこなかった。  企業のHPに記載されていた代表取締役の名前を調べると、20代後半の男性が写真共有のSNSで、経営者仲間と思われる人たちとのフットサルの様子や、クラブでシャンパンをあけてハシャぐ姿など、華やかな投稿がされていた。そこで江東区にある事務所前で社長に直撃をしてみた。 ――御社が取り扱っている求人に、架空の求人があると聞いた。 「誰の情報ですか? そんなことはないです」 ――実際には取り扱っていない日系大手の求人が掲載されているそうで。実際に応募した人を落としたかのようにみせて、他の求人に案内していると聞いています。 「落ちたのはその人の実力不足では。適正ではないと判断しただけです」 ――とはいえ、嘘の求人を掲載しても良いことにはならないのでは。 「うちも慈善団体ではないので。利益を出さないと社員が飯食っていけない。もういいですか」 ――罪悪感などわかないのか。 「騙されるほうがわるいのでは。普通わかるっしょ」  その後、会社に何度も電話をかけたが、受話器からはただずっと発信音がなるだけだった。 <取材・文/週刊SPA!編集部(水戸サトシ)>
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