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焼肉屋が教える「バーベキューの肉がより美味しくなる」4つのコツ

③炭は3段階の置き方で焼き加減を調整

炭 良い炭を買っても油断は禁物。バーベキューグリルにどう置くかも重要だ。 「コンロを3分割するイメージで、左側には炭を2段積み、真ん中には1段、右側には炭を置かないようにしてください。バーベキューコンロは基本的に火力が調節できませんが、炭を2段積んだところでは強い火で肉の焼き目が付きます。1段のところではじっくり火を通すことができ、炭を置いていないところでは予熱で保温状態に……と肉を置く場所を変えていくことで焼き加減を調節できます」  焼きあがった肉をローズマリーと牛脂と一緒にアルミホイルにくるんで、炭を置いていないところで予熱を入れてから食べると、ハーブの香りと牛脂の脂が肉全体に絡まり、さらにワンランク上の美味しさになるのだとか。  肉の焼き加減は好みが人それぞれだが、焼いている最中にどのくらい焼けているかを判断するのは難しい。北村店長はトングで触って焼き加減を判断する目安についても教えてくれた。 「左手の親指と人差し指をくっつけた場合の親指の付け根の硬さがレアくらい。親指と中指をくっつけた場合がミディアムレア、親指と薬指をくっつけた場合がミディアム、親指と小指をくっつけた場合がウェルダンと言われています。
肉の焼き加減

肉の焼き加減を判断する目安の柔らかさ。写真は「レア」(筆者撮影)

 僕のおすすめはミディアムレアですね。ちいさなお子様などにはよく焼くのが良いとは思いますが、“肉の美味しさ”の観点だけで言えば、安いお肉であればあるほど、ミディアムレアが美味しいと思っています」

④肉は焼く前に常温に戻す

 最後は、当たり前のようだが多くの人ができていない基本的なことだ。 「肉を焼く前には夏場は10分ぐらい、冬場だったら20~30分前にはクーラーボックスなどから肉を出し、常温に戻してください。その後ドリップ(ピンク色の液体)を拭いてから両面に塩胡椒を振って焼き始めるとベストです。  さらに可能なら、肉と脂身の境目部分に包丁やハサミなどでぷすぷすと切り込みを入れる『筋切り』をしましょう。こうすることで焼いている最中に肉が縮んでしまうことと焼きムラを防ぐことができます。持ってる方は、ミートハンマーで軽く叩いてもOKです」  以上4つのポイントを押さえるだけでバーベキューの肉はさらに美味しくなる。どれも簡単にできることばかり。どれか1つだけでも試せば、よりバーベキューが盛り上がるかもしれない。 <取材・文/松本果歩、編集/藤井厚年>
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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