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日本のサカナが「もう売れない」理由。イメージ低下で“北海道産ウニ”までも安売り対象に

「回転寿司や弁当にも大きな影響が」

日本のサカナ[中国輸出できない]の衝撃 今回の措置を専門家はどう見るか。  7月に『回転寿司からサカナが消える日』(扶桑社)を上梓した水産アナリストの小平桃郎氏は「中国向け輸出はすでに激減していますが、実際に放出されたら、さらに大きな影響が出るのではないか」と言う。 「対中輸出では、これまでも通関ルールが突如、厳格化されたりコロナ禍ではウイルス検査が行われたりと、さまざまな問題がありました。  今回の措置でも港や担当者によって基準が違う可能性があり、実態がなかなか摑めず、国内水産会社も戦々恐々としているのが実情です」  一方で、対抗措置として中国からの水産物を禁輸すべきという声も一部から上がり始めたが、小平氏はこう警鐘を鳴らす。 「ウナギやイカ、アサリなどは中国産が国産品の不足を補う重要な役割を担っていますし、中国は日本にとって寿司ネタ加工の重要な拠点でもあります。  禁輸にしてしまうと、私たちが普段、利用する回転寿司や弁当に大きな影響が出てしまいます」

「中国依存リスクを減らしていくしか道はない」

日本のサカナ[中国輸出できない]の衝撃 中国以外の売り先はないのだろうか。 「水産物輸出先の4割を占める中国・香港以外で、高級魚を大量に買う国を新規で、すぐに見つけるのは難しい。  欧米は最近、物価高で庶民の財布の紐はむしろ固くなっていて、世界的に高級魚介類が余っている状態なのです。  日本としては、一時的に苦しくなるかもしれませんが、時間をかけて中国以外のマーケットも開拓し、中国依存リスクを減らしていくしか道はない」  まだまだ終わりが見えない。
日本のサカナ[中国輸出できない]の衝撃

小平桃郎氏

小平桃郎氏】 1979年、東京都生まれ。輸入商社や大手水産会社を経て、水産貿易商社・タンゴネロ設立。水産アナリストとして週刊誌や経済メディア、テレビなどに寄稿・コメントなどを行う。7月に『回転寿司からサカナが消える日』(扶桑社)を上梓した。
日本のサカナ[中国輸出できない]の衝撃

『回転寿司からサカナが消える日』(扶桑社)

取材・文/奥窪優木 児玉ジン
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回転寿司からサカナが消える日

“買い負け”するニッポンの食卓

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