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「金融緩和を維持するための政策」に抱く懸念/倉山満

「金融緩和を維持するための政策」に抱く懸念

 そこへ、この「YCC柔軟化」の決定だ。国債の金利が上がるのを、一定程度容認するとのこと。植田総裁は「金融緩和を維持するための政策だ」と強調するが、本当か。そもそも「柔軟化」の定義が、日銀の説明ではよくわからない。なし崩し的に利上げに突入する懸念もある。  決定直後にマーケットは混乱したが、今は持ち直している。評価は難しい。何が難しいかと言うと、金融は本当の効果が表れるのにタイムラグがある。’01年も’06年も日銀は早すぎる緩和解除をやらかしたが、地獄に気付いたのは少し後になってからだった。難しすぎる話なのだが、日銀から目が離せなくなった。  経済なんか自分と関係が無いと思っている人こそ搾取される。  生き残りたければ、日銀に、経済に関心を持とう。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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