客以外でもOK…カラオケパセラが「無料で冷水を提供する」理由
屋外に出ると、あっという間に汗が吹き出してくるような猛暑が続いている。そんな中、“ハニトー”でおなじみの「カラオケパセラ」の店頭に「当店のお客様でなくても、店内でお冷やをお飲みください」との看板がある。お店の利用者以外にもサービスを提供するという、懐の広い取り組みだ。
同店を運営する、株式会社ニュートンの事業推進チーム責任者の清原将也氏に、このサービスを始めた経緯と反響について聞いた。
お店の利用者以外にもお冷やを提供するサービスは、2013年からスタートしたそうだ。清原氏は開始の経緯について次のように話す。
「猛暑のなか、熱中症で倒れる方もいるとのことで、近隣の方や店舗の周りに来られている方の助けに少しでもなれないかという考えから始まりました。涼しい店内に足を運んでいただき、お水だけでも飲んでいただけるように準備しています」(清原氏、以下同)
喫茶店に入ってゆっくりするより“少し立ち寄る”程度の感覚で気軽に利用できるのが嬉しい。甲子園でもクールダウンタイムが採用されており、短い時間でも体を冷やして水分を補給することは熱中症の予防に効果的だと考えられている。要するに自販機で飲み物を購入するより、わずかな時間でも涼しい店内に入ることは熱中症の予防にも繋がるわけだ。
筆者はコンビニでトイレを借りる際、何も買わないのはなんとなく申し訳ない気がして、利用料代わりにミントタブレットやガムを購入するが、同じような人も多いのではないだろうか。そうしたことを考えると「カラオケの利用がなくても、お冷やだけどうぞ」と言われても、申し訳なさが勝ってしまい、遠慮してしまう人もいるだろう。
「実際にお声としてはいただいておりませんが、もしかしたらそういった方々もいらっしゃる可能性はあると思います。ただ、日によってばらつきは大きいですが、お冷やだけ飲みにこられるお客様は各店舗で毎日10〜20名ほどいらっしゃいます。利用される方も老若男女様々です」
同サービスの認知が広まることで、遠慮していた人でも気軽に利用ができるようになれば、熱中症予防にもなり、店としても「一見利用の敷居が下げられる」ため、win-winになるだろう。
“少し立ち寄る”程度の感覚で大丈夫
お冷やだけ飲みに来る人は「各店舗で毎日10〜20名」
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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