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高級寿司店にホステスが“同伴”したら「大将も苦笑い」5選

②ちょっとかわいい勘違い

柚子胡椒 こちらも大阪の北新地のクラブで働いていた頃のエピソード。キャバ嬢の頃から仲良くしていただいているお客様がお寿司屋さんに連れて行ってくださいました。若くて独身で、お金に余裕のある素敵な男性でした。  その日は「良い鴨肉が入ったから」と、大将が鴨肉を炭火で炙ったものを食べさせてくれました。綺麗なピンク色のお肉に添えられた大将お手製の柚子胡椒。それを口にしたお客様が 「すっごく美味しいワサビ!」  と仰いました。確かに色はワサビに似ていましたが、柚子胡椒です。可愛かったので「本当に美味しいワサビですね」と、相づちを打ちました。大将は苦笑いでした。よそで同じ勘違いをなさっていないと良いのですが。

③「え!これ同伴なの?」とブチギレるおじさん

   お客様が「今晩、お寿司でもいかがですか?」とご連絡をくださいました。「ぜひお願いします」と返信をして、お寿司屋さんを予約して、タクシーに乗って、急いでヘアサロンへ行って、お店の前でお客様と集合しました。  ヘアメイク済み、ロングドレス姿の私を見たお客様は「あれ?今日、出勤なんだ」と、仰いました。月曜日から金曜日までは当然お仕事です。何言ってんだこいつと思いながら「もちろんです」と答えました。  20時15分頃、お寿司を食べ終わって「そろそろお店に……」と促すと、お客様は「え!これ同伴なの?」と大激怒。「そんなの聞いてないよ!」と言い放った挙句、私を置いて帰ってしまいました。  同伴なら20時30分までに出勤したらOK。しかし、同伴なしの出勤の場合は20時にはタイムカードを押さなくちゃなりません。お店のルールで遅刻10分ごとに日給の10%が罰金としてお給料から引かれることになっていました。本当に最悪でした。  その日の23時頃。お寿司のおじさんから「今日はごめんね。アフターなら付き合えるから」とLINEがありました。舌打ちしながら連絡先をブロックしました。  よく覚えておいて欲しいのですが、平日の夜にホステスを食事に誘う=同伴です。言わずもがなというか、常識です。
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カウンターの下で繰り広げられる攻防
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1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989

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