ライフ

東大が“学費10万円引き上げ”を検討。東大女子が「休学も視野」まで追い込まれるワケ

 2024年5月に東大が授業料引き上げを検討したと報じられました。現在の学費は年間53万5800円ですが、64万2960円へ上昇する見込み。  40%以上が世帯年収1,000万円以上と目される東大生。多くは親が学費を払い、彼らに10万円の値上げ程度は問題ないように見えます。  しかし、少数ながら貧困にあえぐ東大生も存在します。奨学金や学費免除制度を駆使しながら、なんとかしがみつく学生たち。学費値上げはどれほどの困難を生み出すのでしょうか。今回は、現役東大二年生の西田真穂さん(仮名・20歳)にお話を伺いました。

学費免除制度は救済にはならない

貧困東大生・布施川天馬 もともと学費を親に払ってもらっていながら一人暮らしをしていたという西田さん。ですが、事情により両親が働けなくなり、学費自弁の必要性が生じたと語ります。 「奨学金も考えましたが、貸与型は借金となるので手が出ず、給付型は条件が厳しくて審査に落ちました。もちろん学費免除の申請も行いましたが、まだ結果が出ていません。もし申請が通らなかったらと思うと、満足に夜も眠れません。  学費免除制度を受けれるかどうかは、世帯年収のほかに成績条件によっても左右されます。なので勉強は本当に頑張っていますね。万が一落ちることを考えたら貯金もしなくちゃいけないし…学業とバイトの両立に苦しむ毎日です」  そもそも、「万が一」で払う余裕があるならば、最初から学費を払っているはずです。審査に落ちる可能性があるということは、「無理をしてでも稼げ」と宣告されているに等しいのではないでしょうか。
次のページ
「東大生だから稼げる」は間違い
1
2
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

東大式節約勉強法東大式節約勉強法

目標達成のための最短ルート、最小コストの具体的な方法が満載


人生を切りひらく 最高の自宅勉強法人生を切りひらく 最高の自宅勉強法

週3バイトしながら東大に合格した著者が明かす「最高の勉強法」


東大合格はいくらで買えるか? (星海社 e-SHINSHO)東大合格はいくらで買えるか?

東大生100人調査でわかった教育投資の正解 (星海社 e-SHINSHO)


記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ