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特殊清掃員の葛藤「弟の“遺書”の内容をどう伝えるか」憔悴していた姉が感謝の言葉を述べたワケ

お経にだんだん熱がこもっていき…

お経 清掃を終えて遺品も整理し、綺麗になった家で、依頼主が現役のお坊さんということでお経をあげて供養をすることとなった。 「実の弟が姉の供養をする現場に初めて立ち会いました。本来は立ち会うべきではないのかもしれませんが、掃除が終わってすぐのことだったので、亡くなった場所に向かってお経を唱える姿を見ていたんですね。  実の姉のためにお経をあげる弟さんがどんどん辛そうな表情に、そして感極まっていき……。お経にだんだん熱がこもっていくのを感じたんです。それを見て私も思わず目頭が熱くなってしまいました。  不思議とお経が終わった後は部屋の空気が軽くなった気がしたんですよね。モヤが晴れたような感じです。最初から最後まで立ち会えて本当によかったなと思いました。あまり関係ないかもしれませんが、車での帰り道、信号がずっと青で、赤信号に引っ掛からなかったんです。自分の中で“流れ”のようなものが変わったような気がしました」   <取材・文/山崎尚哉>
(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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