「一億総ツッコミ時代」は気持ちが悪い【マキタスポーツ×家入一真×ジョーカー福留】
―[「バカ」を武器に成功する!]―
『一億総ツッコミ時代』でボケへの転身を提言したマキタスポーツ氏、『バカが武器』でソーシャル時代のバカの重要性を説いたジョーカー福留氏、『もっと自由に働きたい』の著者で“悪ふざけ連続起業家”を名乗る家入一真氏が、今、求められているバカ像を語り合う!
マキタスポーツ(以下、マキタ):’80年代の漫才ブーム以降、お笑いがエンタメのコンテンツの中心になり、’90年代後半以降は、情報化社会も進展したことで、パーソナルな情報を発信できるツールも出てきた。そしてみんなが、ツッコミ的な視点、マスコミ的な視点、メタ的な視点を装備するようになったと思うんです。そんな時代の変化で救われた人もいるとは思いますが、お笑い芸人の自分からすると、みんながツッコミ的な気分でいる空気感が、バランス的によくないと思うし、ちょっと気持ちが悪い。だから「逆にボケのほうに振ったほうが気づくことが多いんじゃないか」と思ったわけです。
家入一真(以下、家入):同じ言い方で、最近は「一億総クレーマー時代」とも言えるんじゃないかと思って。この間、ZOZOTOWNの前澤社長が、一般の人のツイートに怒った感じでツイートを返したら、やっぱり炎上したんです。みんな「俺たち消費者に経営者のヤツが何か暴言吐いてるぞ」みたいに叩いていて。
ジョーカー福留:(以下、福留):成功者に対する憧れの裏返しみたいなものもあるんでしょうね。僕も、もともとトラック運転手なんですよ。それで『ダ・カーポ』の「IT力が年収に差をつける」って表紙を真に受けて、パソコンが使えないままIT業界に来ちゃったんです。
マキタ:素晴らしいボケですよ。
福留::最近はコンビニアイス評論家・アイスマン福留としても活動しています。勝手に評論家だと宣言をしたら取材が来るようになって、本当に評論家みたいな存在になれちゃったんですよね。僕はバカなことをやって、ツッコまれることで生きているので、マキタさんが本で書いている「ボケ」と「バカ」はリンクするのかなと思っていました。
マキタ:その通りだと思いますよ。みんなが福留さんのようなことはできないでしょうが、にしてもディフェンス=ツッコミに回りすぎじゃないかなとは思いますね。オフェンスに回ると失敗は多くなるんですけど。
【中編】に続く⇒もっと「好き/嫌い」で生きろ! https://nikkan-spa.jp/326325 【マキタスポーツ氏】 芸人、ミュージシャン、コラムニスト、俳優。自ら命名した「作詞作曲ものまね」は知的なパロディネタとして好評を博している。独自の批評的見地から音楽や時事問題を考察、論評する。著書に『一億総ツッコミ時代』(星海社) 【家入一真氏】 起業家・投資家・クリエイター。Liverty代表。引きこもり生活や新聞奨学生を経て起業し、「ロリポップ!」など数々のトップサービスを立ち上げている。著書に『もっと自由に働きたい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など 【ジョーカー福留氏】 変態企業カメレオン代表。「妄想ライセンス」などのバカグッズ・サービスを製作する。著書の『バカが武器』(小社刊)には、ザリガニワークスや日本唐揚協会、バーグハンバーグバーグ、ヨシナガ氏のインタビューも収録 ― 「バカ」を武器に成功する!【5】 ―
―[「バカ」を武器に成功する!]―
|
『バカが武器』 バカとハサミは使いよう ![]() |
この特集の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
元セクシー女優が明かした“アンチとの衝撃トラブル”「PTSDと診断されて、閉鎖病棟に3ヶ月入院することに」
「興味ない」は大人の厨二病。ネット上でもスナックでも嫌われる“酸っぱい葡萄な男”たち
V系バンドマンの“黒歴史”、変貌ぶりがSNSで話題に「本当は出したくない写真だったんです(笑)」
外国人観光客にも大人気「新宿東口の猫」の“稼ぎは億単位”だった…そのワケを担当者に聞く
“マスク詐欺”で話題のYouTuberが、14歳で動画投稿を始めて200万フォロワーを超えるまで「昔から人間観察をよくしていて」
伝説のグルメ漫画『OH!MYコンブ』が復活。レシピ本は40倍のプレミア価格
全国市区町村の“自虐ポスター”。人が来ないから笑うしかない
ラーメン屋の店名、なぜポエム?「雨は、やさしく」「バカみたいに愛してた」店主に聞く
「サザエさんじゃんけん」に異常事態発生!勝率8割超えのマニアが分析
楽天銀行ロック支店、サンバ支店…ユニークすぎる支店名の由来を広報に聞いた