ポエム暗唱が義務!? 昭和的ワンマン社長のトホホ
企業コンプライアンスが叫ばれ、セクハラやパワハラについての意識が高まっている昨今だが、「今どきまだ!?」という、なんというか昭和っぽいワンマン社長は存在している。
「社長の意向で、『常に感謝の気持ちをもって働く』という意識を徹底するため、毎朝朝礼の最後にフロアの全員で声を合わせて『ありがとう!』と言っています」(29歳・男・家具店)というのは、サービス業ならばよくあるお話。
「ありがとう」ならば、声に出す意味も目的がわかるが、あるアパレルで義務付けられているのが、なんと、「社長の好きな一遍の詩」だとか。
「入社するとまず、この詩を覚えることから始まります。完全に覚えたかどうか、スタッフ全員の前で披露して、暗唱できるかどうかのチェックもあるんです。人前での度胸をつけるという意味もあるらしいんですが……海外の支店も含め、グループ全員がその詩を暗唱できます」(32歳・男・アパレル)
一体、社長の心をつかんだのがどんな詩かは気になるが、ポエム好きの社長がいれば、占い好きの社長もいるようで。
「社長が心酔している占い師が、月一でお祓いにやって来ます。トイレの棚の中に水の入ったエビアンのペットボトルがあって、占い師が来ると、店長はそれを持って店の裏でお祓いをしてもらっています。その影響で、幹部になると全員改名させられる。10万円くらいかかるらしいその費用は自腹」(25歳・女・飲食)なんて、迷惑な話も。
そのほか、「社長の一族のお墓の清掃が、社員の毎日の仕事に組み込まれている」(32歳・男・IT)、「社長が二日酔いの様子だったら、女子社員がしじみのお味噌汁を買ってくるのが決まり」(36歳・女・ITプログラマー)と、公私混同はなはだしい事例が続々聞かれた。
「社長のお誕生日やバレンタインデーは、女子社員皆でプレゼントを贈るのが義務」(39歳・女・一般事務)程度のことで、社長さまのご機嫌がよくなるなら安いもの。
「社長が出掛ける時と戻った時は、社長室に入るまで横一列に整列し、社員全員直立不動で45度の深いお辞儀。大きな声で『いってらっしゃいませ』『お帰りなさいませ』と言わないと人事考課に影響する」(37歳・男・IT)なんてこともあるから、気が気ではない。
「圧倒的なリーダーシップ」と言えば聞こえはいいが、その勢いが間違った方向にいったら谷底一直線。時代遅れの“裸の王様”といつまで付き合うかは、早めに見極めたほうがいいかも。 <取材・文/小山武蔵>

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