有名になりたい女子たちの涙ぐましい奇行
有名になりたい、ちやほやされたい。誰もが多少なりとも抱く願望だ。「承認欲求」という言葉を用いて語られたり、『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』(渋谷直角著)でそういった欲求を持て余す男女が描かれていたりする。有名になりたい願望それ自体は不思議なことではないが、ブログやSNSの登場以来、それが奇妙な発露の仕方をすることも少なくない。そういった数々の奇行の目撃談が寄せられた。
まずは、それまで一切ネットでの発信に疎かった妻が突如ブログに目覚めた例。
「妻がブロガーさんの話に影響を受けてしまい『私も有名な主婦になる! 積み重ねが大事!』と、毎日欠かさず朝昼晩にブログを更新しています。旅先でもパシャパシャ写真撮って、記事のために店員に質問するから恥ずかしい。そもそも“ブロガーさん”自体が今さらな気がするんですが……、主婦の間では今でも“人気主婦ブロガー”が憧れの的だそうです」(34歳男性・自営業)
新たな生き甲斐を見つけた、と言えば聞こえはいいが、憧れの人の真似をしてしまうような気質の人は、誰かに憧れられる立ち位置にはなかなかなれないのが現実。皮肉なものである。
“なんちゃって芸能人”に走る若い女性も多い。
「自称アーティストのY美ちゃんは、ツイートの始まりがいつも『みなさん』で、公に向けた感じ。ツイート内容も『今日は10時から17時まで学校にいます。遠慮せずに声かけてください(=゜ω゜)ノ』と、特に誰も必要としていないような情報をさも重要そうに発信して、芸能人気取り。ちなみに、フォロワーは200人で、収入源はコンビニのバイト」(25歳女性・専門学校生)
芸能の道に片足突っ込めたとしても、物事はそう簡単にはいかない。元声優のAさんはこう語る。
「無名の声優ばかりが所属している事務所は無数にあります。私もそういった事務所に名ばかり所属していてまったく稼げずに引退したのですが、無名の若手声優がまずすることは、Twitterなどで“声優”と名乗るところから。そして、同人作品も含め、声を募集している案件を片っ端から探す日々。自分でWikipediaに自分の項目を作る人もいますね。無名でも事務所に所属していれば、声優の項目は意外と消されません。Twitterでリツイートを稼ぐために、自作自演をしている友人もいます……。そんなことしている暇があるなら、芝居の勉強すればいいのに」(27歳女性・フリーター)
最後は、ネットで一発当てて芸能界入りするシンデレラストーリーを夢見る一般人の話。
「Facebookで有名になって最終的にモデルになりたい大学の友人K子は、資格やTOEIC高得点を取ってそれをFacebookに載せたらいいね!やシェアが増えそうだからと言って、資格試験を受けまくっています」(21歳女性・大学生)
彼女たちに共通しているのは、本来は“何か発信したいこと”があってそれが世間に受け入れられた結果有名になるはずが、有名になりたいから何かを発信する、と順番が逆になっている点。彼女たちの数多の屍の上に、今日もカルチャーは成り立っている。 <取材・文/もよもよ>
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