今でこそ人気の「即席ご飯」。昔は売れなかったワケ
今でこそ人気の「レトルト米飯」「無菌パック米飯」だが、即席ご飯の商品は、昭和41年にはあった。インスタントラーメンの製法を利用し、フライパンで水を沸騰させた中に入れ、3分でチャーハンができるという「日清ランチ」である。
当時の反響について日清は、「当時を知る者も資料もない」と言う。そこで、日本即席食品工業協会に聞くと、「日清ランチを知る者はいませんが、その後の昭和50年に出た『カップライス』は画期的商品で覚えています」という話が。
「1~2年は物珍しさで売れたんですが、リピートがなかった。どうしても家で普通に炊くご飯に比べて食感などが良くなかったんですね。米に対する消費者の判断は厳しいですから」
アウトドアや非常食には便利な存在だったが、日清の狙いはあくまで「日常食としての簡便さ」であり、そのあたりも需要とズレがあったのではないかと言う。
― [あの大ヒット商品]は既に日本で作られていた! ―
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