中国でもセックスレスが社会問題化。一人っ子政策解禁や風俗浄化が裏目に!?
これまで“世界最強”を誇ってきた中華民族の生殖能力に異変が起きている。恋人・夫婦間でセックスレスが蔓延しているのだ。
中国人民大学社会学研究所が全国で行った調査によると、異性のパートナーのいる男女のうち約3割は、性生活の頻度が月1回未満にとどまっているという。
セックスレスの傾向は、都市生活者で顕著のようだ。人材大手「智聯招聘」が発表した、「’14年ホワイトカラー満足度調査」では、各都市で働く男女の平均セックス回数は、月1回という結果になった。 中国では、性交渉の頻度が月1回未満の夫婦は「無性結婚」(セックスレスカップル)と呼ばれ、社会問題ともなっている。
さらに『網易新』(9月11日付)によると、性生活の欠如は今や、離婚の主要な要因のひとつにもなっているという。5月には浙江省金華市で、結婚して1年間まったく性生活がないことに不満を持った新妻が、警察に駆け込んで苦情を訴えるという珍騒動も発生している(『金華新聞網』)。
広東省広州市在住の日系工場勤務・戸田誠さん(仮名・46歳)の周囲にも、性的に枯れてしまった人たちが少なくないという。
「かつての中国人男性に対するイメージは絶倫そのものだった。ですが最近の男たちは去勢されたかのよう。以前は、同僚はみんな毎週風俗通いをして、日常的に発情してて“慢性勃起状態”だったのに。昨年から続く風俗取り締まり強化で刺激を失い、家庭内の性生活でも覇気がなくなってしまったんでしょうか……」
中国で広がるセックスレスに関する報道では、生活上のストレス増大を指摘するものが多い。そんななか、『今日話題網』(9月18日付)によると、中国で今「性療師」なる新職業が話題となっているらしい。直訳すればセックスセラピストで、文字通り性交渉に悩む男女の心理ケアにあたる職業だ。
一方で、原因を住宅事情に求めるのは中国在住のフリーライター・吉井透氏だ。
「都市部の庶民の場合、3LDKの小さいマンションに3世代で住んでいることもよくある。中国のマンションは壁も薄くて、声も筒抜けなので、夫婦生活なんてできたもんじゃないんでしょう」
一方、上海市在住の旅行会社勤務・向井典明さん(仮名・42歳)は、あの規制緩和が遠因となっているのではないかと予測する。
「一人っ子政策が緩和に向かい、第2子をつくろうと頑張っている40代の友人がいるんですが、年齢による焦りもあってEDになってしまった。そこで、嫁さんに連れられて病院に行ったんですが、若い女性看護師にパンツを脱がされた途端、恥ずかしいくらいビンビンに勃起していたらしい(笑)。この一件で、夫婦仲はギクシャクして離婚してしまいました。とにかく子づくりのストレスで、セックスレスに陥る男も多いんです」
中国人ジャーナリストの周来友氏は、セックスレス解消のため、同胞たちにこんな提言をする。
「中国の女性にとって、セックスはまだまだ子づくりの手段だったり、男への見返りだったりする。性を楽しもうという気概が足りない。中国の男はもっと技術を磨き、女性を悦ばせるべきでしょう」
日本のアダルトグッズメーカーにとっては商機かも!? <取材・文/奥窪優木>
週刊SPA!連載 【中華人民毒報】
行くのはコワいけど覗き見したい――驚愕情報を現地から即出し
1980年、愛媛県生まれ。上智大学経済学部卒。ニューヨーク市立大学中退後、中国に渡り、医療や知的財産権関連の社会問題を中心に現地取材を行う。2008年に帰国後は、週刊誌や月刊誌などに寄稿しながら、「国家の政策や国際的事象が末端の生活者やアングラ社会に与える影響」をテーマに地道な取材活動を行っている。2016年に他に先駆けて『週刊SPA!』誌上で問題提起した「外国人による公的医療保険の悪用問題」は国会でも議論の対象となり、健康保険法等の改正につながった。著書に『中国「猛毒食品」に殺される』(扶桑社刊)など。最新刊『ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~』(扶桑社刊)発売
1980年、愛媛県生まれ。上智大学経済学部卒。ニューヨーク市立大学中退後、中国に渡り、医療や知的財産権関連の社会問題を中心に現地取材を行う。2008年に帰国後は、週刊誌や月刊誌などに寄稿しながら、「国家の政策や国際的事象が末端の生活者やアングラ社会に与える影響」をテーマに地道な取材活動を行っている。2016年に他に先駆けて『週刊SPA!』誌上で問題提起した「外国人による公的医療保険の悪用問題」は国会でも議論の対象となり、健康保険法等の改正につながった。著書に『中国「猛毒食品」に殺される』(扶桑社刊)など。最新刊『ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~』(扶桑社刊)発売
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