音曲漫才から講談まで…道玄坂で「イロモノ」が寄席初心者をも魅了
―[SPA!創刊30周年]―
『週刊SPA!』創刊30周年! これを記念し、全12日・15公演にわたって「SPA!フェス」が開催されている。5月27日は『日本会議の研究』で知られる著述家の菅野完氏をホストに迎え、舌鋒鋭い論客と混迷する森友・加計問題について徹底討論……と思いきや、なんとテーマは「演芸」。「菅野完presents 渋谷で“イロモノ”!」と題して、大爆笑の一夜が繰り広げられたのであった!
第一部、菅野氏とおしどりのお二方が登場すると、予定だった「演芸トーク」に入るかと思いきや、トークの内容はなんと、つい先日10か月ぶりに保釈されたばかりの籠池夫妻の話題に。
10か月にも及ぶ、あまりに長い不当勾留生活を終えた籠池氏の様子を菅野氏が話すと、自身も夫妻に面識があるおしどりのお二人が夫妻の素顔について返すというトークに。
結局、籠池夫妻の話をひとしきりしたところで、続いて話は本日のテーマである「色物」に。
実は本リポートを書いているSPA!編集部員の私、まったくの寄席童貞。「色物」なる言葉も初めて聞いたのだが、調べてみるとどうやら東京では落語以外のプログラムを指すようだ(※落語中心の寄席の場合、講談は色物ではない)。
そもそも本イベントのきっかけは、菅野氏がSPA!本誌連載の担当編集であるTに、「ギター漫談」のぺぺ桜井師匠の話をしたのがきっかけ。SPA!フェスの他のイベントはトークが多いので、ちょっと趣向を変えて、菅野氏が観たい演芸をお客さんと共有するようなイベントをやってみようということになったのだ。
菅野:今日は皆さんと寄席文化を共有したいんです。寄席とはライブのパッケージですね。生で観て、ライブで感じるもの。グルーヴ感をパッケージしたものが寄席なんです。東京では寄席の花は落語ですけど、ぜひ全部楽しんでいただきたい。色物を下に見る人もいますけど、そんなことはないぞと。
マコ:たしかに東京では落語家さんがいて、色物はその下という感じですね。楽屋でも、「色物はそこから先の畳は踏むな!」みたいな。大阪はあまりそこの敷居がないんですよ。寄席でも音曲漫才や漫才師がトリをやることが多い。大阪では「ばらし」と言うんですが、お客さんが一度に帰ってしまうと出口が混むので、音曲漫才で帰るタイミングをずらすんですよ。
こういった演芸豆知識を交えつつ、第一部のトークパートが進んでいった。
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
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