おっさんに自分のパンチラ写真を売る元女優の派遣女子「結婚したらスッパリやめる」
夢を目指した人が成功できる例はほんのひと握りだ。その後、非正規雇用者となり貧困に陥ってしまうこともある。かつて女優を目指した吉永亜矢子さん(仮名・24歳)もそんな一人だ。
現在、派遣社員として働く亜矢子さんは、19歳のときに女優になるべく小劇団に入った。アルバイトをしながら活動を続けていたが、鳴かず飛ばず。昨年、夢を諦めて派遣会社に登録し、事務員として働き始めたが、月収は手取りで16万円ほど。
「年齢的に、そろそろ現実を見なくちゃと私なりに頑張ってはいるのですが……」
家賃は月6万円、光熱費と通信費を合わせて2万5000円、食費が2万円。そして劇団員だった頃に使ったキャッシングの返済が月に3万円。生活はカツカツで、美容院も3~4か月に1度。洋服や化粧品もプチプラ商品や、フリマアプリを利用してお得な商品を探すのだとか。とてもではないが、余裕があるとは言えない状況。
「やっぱり見た目がみすぼらしくなるのは嫌なので、プチプラの化粧品でも口コミ情報1位のもので揃えて丁寧にメイクする。美容院になかなか行けないときは、巻き方を工夫してごまかしていますね。食事は……基本1日1食しか食べません。“節約とダイエットのため”と自分に言い聞かせながら、鯖缶や納豆を食べるようにして。美容や健康も意識していますが、ストレスがたまってお酒を飲んでしまうこともあります」
当然、将来に対して悩まないわけがない。途方にくれ、夜も眠れなくなってしまう。ついお酒を飲んでしまい、一時的にでも不安から逃げたいと思ってしまうそうだ。
この先いつまでこんな生活が続くのか。抜け出すためにはどうしたらいいのか。
そんな亜矢子さんに転機が訪れる。同じ会社で正社員として働く男性・斎藤さん(30歳・仮名)と飲み会で意気投合。“いい感じ”になった。
「すぐに彼とお付き合いすることになり、『やった! このまま結婚までこぎつけて、こんな惨めな生活から絶対に抜け出してやる!』と小躍りしていたのですが。我に返ると、あ、私、デートに着ていく洋服や下着を買うお金さえないなって」
だが、このチャンスを逃すわけにはいかないと亜矢子さんはある決断をくだした。以前、相席居酒屋で知り合ったという既婚男性のNさん(40代後半・不動産関係)に連絡を入れたのだ。
「正直、生理的に無理なタイプのおじさんなんですが、会うなり私を気に入って口説いてきたので……。いっしょにいた私の友達が、面白がって私のLINEを教えちゃったんです」
最初は一方的な口説きメールを送ってきたNさんだったが、やがて無理そうだと諦めたのか違った趣旨の内容が届いたのだ。
「もうデートしてもらえないのはわかったから、代わりにパンツの写真を送ってよ? 亜矢子ちゃんのだったら1枚3000円払うからどう?」
女優の夢を諦め、手取り16万の派遣社員に…
結婚すれば抜け出せると思っていた
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漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。
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