更新日:2019年12月30日 02:03
お金

「インスタで稼ぐ!」2020年最新事情 男性向けコンテンツこそ狙い目の理由

「働き方改革」に伴い、政府も副業を後押しする昨今。スキマ時間に手軽にできるものから、まとまった元手や時間を要するものまで、その内容は多種多様だが、果たしてその明暗を分かつものは何なのか?

インスタグラムで稼げるのはなぜ?

 通勤の電車や寝る前の布団の中でインスタグラムを見たり、昼食のラーメンの写真を投稿するという男性も少なくないだろう。しかし、スマホひとつで写真を投稿してお金稼ぎをするインスタグラマーなんて夢のまた夢、若い女の子だけの世界だとは思っていないだろうか。  艸谷真由氏は専業主婦だった頃にインスタグラマーを目指し、10か月で1万フォロワーを達成。自身で培ったノウハウをまとめた『「こだわり」が収入になる! インスタグラムの新しい発信メソッド』を刊行したほか、インスタグラムによるマーケティング支援会社「grams」を起業し、現在は法人向けにインスタグラムの運用やコンテンツ企画、コンサルなどを行っている。

艸谷真由氏

「3000フォロワーくらいになるとDMなどで写真を納品する案件が来るようになり、5000フォロワーくらいから商品PRの案件も増えていきます。私が最初にインスタグラムでお金を頂いたのは、カフェの投稿をしていたので、『実費払うので、あるカフェで撮った写真を1枚千円で買い取らせてください』という案件でした」  代理店がインフルエンサーをアサインする場合、単価は1フォロワー1円ほどが相場。5000フォロワーまでは“待ち”の姿勢が基本ということもあり、そもそもインスタグラマーが稼ぐこうした仕組みは知られていないが、5000フォロワー以上になると能動的に自ら案件を取りにいくこともできるそうだ。 「商品PRは商品提供のみの場合と、商品提供+PR代金が頂ける場合の2パターンがあります。最近は数千フォロワーくらいから登録できるような専用アプリやメルマガに登録させ、完全に仕組み化している代理店もあって、アプリなどから自分で案件を選んで仕事を取ることも可能です。PR系で一部のトップはメーカー直卸で1投稿数十万円なんて額を稼ぐ人もいますが、普通は商品だけ配られて、アフィリエイトで稼いでくださいというパターンです」  普通のサラリーマンには少し縁遠そうな話だが、自分の好きなことや趣味を活かした副業を考えているサラリーマンにとってもインスタは有効なツールになりうる。

男性向けコンテンツはブルーオーシャン状態

「世間でいうインスタグラマーは可愛い女の子が商品持ってパチっと撮って何十万円もらうみたいな、いわゆる“ニコパチ系”のイメージ。実際にインスタで副業だと1投稿1円で10万フォロワーだと簡単に10万円稼げる的な話になりがちです。でも、私はそういうマネタイズの方法がしっかりインスタにもあると知った上で、自分でビジネスをつくって新しい価値や生きがいを見出す場として、インスタを活用してほしいんです」  SNSでフォロワーを増やすノウハウは世に溢れているが、艸谷氏はセミナーなどで最も重視しているのは、魅力的なコンテンツづくりでいかにファンの心を掴むか、という点だ。 「芸能人に近い一部の読モでもない限り、爆発的にフォロワーを増やすには現実的ではありません。それよりも客観的に刺さるコンテンツを作って、フォロワーのための情報を地道に発信してファンをつくっていったほうが将来有望です。だって、フォロワー1000人が数字だけでなくて本当のファンなら十分すごいじゃないですか。普通の企業がリアルイベントにお客さん100人集めるため、どれだけ時間やお金かけるか考えたら、フォロワー100人集客できる人には企業スポンサーついてもおかしくない。同じPRでも自分の普段の投稿、コンテンツという文脈に紐づいていれば当然、“ニコパチ系”より信頼感や説得力もあります」

実際に艸谷氏がアップしている写真

 インスタでの発信している情報がきっかけでメディアに取り上げられたり、本を出したりする人も増えているが、ファッションやメイク、グルメや旅などジャンルが限定的で、“映え”の縛りが強そうなインスタグラム。しかし、最近ではテキストメインの情報系コンテンツを発信するアカウントも急増しており、高い人気を誇るアカウントも少なくないそうで、発信する情報のテーマも多様化しているという。 「不動産の間取りばかり集めて投稿するアカウント、オススメの本の表紙ばかり投稿するアカウント、水回りなどで使える100均グッズばかり投稿する主婦のアカウント、しっかりコンテンツを絞って独自の発信を続けてきたアカウントは軒並み伸びています。ちょっと感度が高くて、いい情報や商品を探しているけど、インスタは積極的にブログまでは読まない層の人たちが多いマーケットなので情報発信もしやすく、しかも、まだ男性目線のプレイヤーが少ないからブルーオーシャン。多少ニッチな趣味でも今から仕掛けてコツコツと本気でインスタをやれば、マーケットを築きやすい環境です」
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ブレないテーマでコツコツと
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii

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