スカイツリーブームの裏側で残念な人々
週刊SPA!8/21発売号では「流行の裏側大調査」という特集を組んでいる。ほかにも投資、グルメ、Facebookなど、今が旬のサービスの裏側に着目している。知らないとキケンなものもあるので、ぜひご一読を。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
今年5月にオープンし、東京の新名所として注目されているスカイツリー。自治体の試算によれば、スカイツリー開発区全体で来場者数が3000万人を超えるとのこと。下町に突如出現した巨大資本の登場で、地元飲食店も好景気の予感に浮かれ気味……かと思えば、そうでもないらしい。ツリーのお膝元である押上・業平地区の飲食店は「ブームはもう終わったもの」と一様に口を揃える。
「『押上にバブルが来た』と盛り上がったのは着工が決まった頃だけ。錦糸町、上野の飲食店オーナーがこぞって下見にきて、店も増えた。でも、建設作業員はきっちり管理されてるから、街にお金を落とすこともなくバスで運ばれてそのまま帰っちゃう。目論みが外れて撤退するお店は多かったよ。景気が良くなるどころか、ここ3年で閉店するお店は増えました」(押上スナック「B」マスター)
週末の夜、押上駅近辺を歩いてみても、ツリーとそれに付随する商業施設「ソラマチ」では、記念写真を撮り合う若い見物客で賑わっているが、その周辺の飲食街は閑散としているように見える。
「ツリーグルメ? それなら、ウチでもやってるわよ」
そう言って「名物・スカイツリー焼酎」とラベルされたボトルをドンッとカウンターに出したのは、この地域で20年以上、商売を続けている小料理屋「S」のママ。
「別に味は同じだから売れるなんて思ってないし、縁起物だけどね。ツリーが出来てホクホクしてるのは地主だけでウチら店子は泣いてばっかりよ。こないだも『地価が上がったから家賃を3万円上げさせてくれって』大家のハゲが言ってきてさ。売り上げも上がってないのに冗談じゃないわよ」
地域活性と一口にいっても、誰もが恩恵に授かれるわけではない。闇夜に輝くツリーの電飾と同様、明暗分かれる結果となった。
と、このように
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