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川内原発再稼働にまつわる「活断層と火山のリスク」

 7月17日に原子力規制委員会の審査を通過し、早ければ10月にも再稼働するとも言われている鹿児島県の川内原発。ということは最も安全なのかと思いきや、すでに各種報道がなされているとおり、実は“日本一危険”な原発だった!! 問題点をおさらいしよう。 ◆原発直下に活断層の可能性!予想マグニチュードは7以上!! 川内原発 川内原発の直下に活断層の可能性――。今年2月、新潟大学の立石雅昭名誉教授(当時)、地元の研究者や住民らによる「川内原発活断層研究会」が会見を開いた。立石氏は「断層は原子炉の北東約800mの山中の崖に露出し、地表近くから3本がそれぞれ垂直に延びている」と解説した。 「断層の粘土は非常に軟らかく、13万~12万年前以降に動いた新しい活断層の可能性があり、再び地震を起こす危険性がある」と警告した。発見された断層のうち、ひとつは川内原発の敷地のほうに延びていたと立石氏は言う。 「地表に出てきている部分はごくわずかで、地下で原発直下に延びている可能性が高い」  これに対し九州電力は「調査を行った結果、活断層ではなかった」との報告を行った。 「3つの断層のうち九電が調査したのは北側の断層1つだけ。それなのに3つとも『活断層ではない』ということにしています。川内原発直下に延びている可能性が高い断層について調査されていない」 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=686095
断層

立石氏らが発見した断層。原発直近・直下に延びている可能性が高い。詳細な調査が必要だが、断層の露出部分がコンクリートで覆われてしまった

◆放射性物質が火山灰とともに東京、北海道にも  この断層が危険性の高い活断層だとしたら、どの程度の規模の地震が発生しうるのか? 「震源の深さにもよりますが、川内原発はマグニチュード7以上の大地震に見舞われる可能性が高い」と立石氏。九電の想定している地震規模はマグニチュード5.7。マグニチュードは1上がることにエネルギーは32倍となる。川内原発が直下の大地震に耐えられるかは大いに疑問がある。  ほかにもこの地域には、政府の地震調査委員会が発表した「マグニチュード7.5以上」の地震を引き起こす可能性のある2本の活断層が、それぞれ原発敷地方面に延びているとの指摘もある。爆弾をいくつも抱えている状態なのだ。  さらに、この原発がほかの原発より危険だと言われる大きな理由が、火山の噴火リスクだ。 「川内原発は間違いなく日本一火山リスクの高い原発です。これは日本の火山学者の大半の考え。再稼働以前に、あんな場所に原発があること自体が間違いです」  井村隆介・鹿児島大学准教授はそう警告する。 「九電は『火山を監視して危険な兆候があれば、核燃料等を移動させる』としており、再稼働の是非を審査する規制委もそれを受け入れました。しかし、カルデラ噴火がいつ起きるのかを正確に予測するのは不可能だというのが、現在の火山学の常識。それに、規制委には火山の専門家がいないのに、火山リスクを審査しているということ自体が重大な問題です」 ⇒【後編】『川内原発が事故れば汚染水が本州にも!?』に続く
https://nikkan-spa.jp/685053
― 日本一キケンな[川内原発再稼働]の恐怖【1】 ―
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