風営法改正で意外な業種に波紋。スポーツバーが消える!?

スポーツバー 6月17日、参議院本会議で可決された改正風俗営業法。その最大のポイントは「クラブの深夜営業解禁」だ。これまでダンスクラブはキャバクラなどと同じ「風俗営業」とされ、営業時間は「原則午前0時まで」に規制されてきた。しかし、今回の改正風営法では、新設された「特定遊興飲食店」に分類されることで、24時間の営業が可能となったのだ。では、この「特定遊興飲食店」とは何なのか。風営法に詳しいカジノ専門家の木曽崇氏は、こう解説する。

「キャバクラのような“接待”を含まないものの、深夜、遊興、飲酒(酒類の提供)の3つの要素を含むサービスが『特定遊興飲食店』です。例えば、クラブは“深夜”に“酒”とともに音楽をかけることで、客に“遊興=遊び”を提供するサービスだと定義されます。ダンスクラブなどと同様に現在、風営法で規制されている雀荘にも深夜営業の解禁が行われる可能性があります」

 その他にも、ゲームセンターやパチンコなども深夜営業解禁の対象として含まれる可能性がある。そうなれば終電以降の夜遊びが一気に充実すること間違いなしだが、一方で「その曖昧な定義が思わぬ波紋を広げている」と木曽氏は指摘する。

「もともと規制の範囲外だった業種にとっては、“新たな規制”となる危険性が浮上しています。その筆頭格がスポーツバー。スポーツ中継を流すだけなら問題ないのですが、『今夜、日本代表戦放映!』など、店側が意図的に盛り上げようとしている場合、“遊びを提供している”とみなされ、ただの飲食店ではなく特定遊興飲食店となってしまうのです。ここで問題なのは、特定遊興飲食店が許可制なこと。許可を取るには立地や店内の明るさなど一定の条件をクリアする必要があり、店舗によっては深夜営業ができなくなる可能性があります」

 実際、衆参の委員会審議において警察庁の担当局長はスポーツバーについて、「営業者による積極的働きかけ(編注・W杯などのイベントを使って客寄せすること)があると判断される場合には違反となる場合がある」と見解を述べている。ほかに委員会審議では、ライブハウスや野外フェス、映画館のレイトショーに至るまで、遊興の範囲に対する見解について議員との間に激しいやり取りがあった。その結果、風営法改正についての話し合いにもかかわらず、現状では風営法の適用範囲外だった業種への適用がされる可能性を示唆してしまうという、なんとも皮肉なことが起きてしまったのである。

◆スポーツバーに限らない規制の危機にある業種

 この改正風営法の思わぬ波紋で揺らいでいるのはスポーツバーだけではない。深夜、飲酒、遊興の3要素を満たすとされたライブハウスの存在だ。

「クラブで音楽を流してダンスさせることが遊興であるなら、音楽の生演奏も遊興に含まれる可能性がある。事実、警察庁は『楽器の種類、演奏者の人数によらず、生演奏を提供する限りは風営法の規制対象となり得る』という見解を繰り返し示しています。この見解に則れば、ライブハウスはもちろんジャズバーやホテルのラウンジなど、“ライブ”をウリに酒を提供する業種は、すべて許可を得なければ深夜営業できなくなります」(木曽氏)

 特定遊興飲食店の許可を得る条件である、「店内の照度が10ルクス(=上映前の映画館の明るさ程度)以上であること」も、ライブハウスにとっては致命傷になりかねない。深夜に煌々と照らされた場内で演奏するロックバンドなど興醒めだろう。だが、この忍び寄る危機、当のライブハウス経営者にとってはまったくの寝耳に水の話だという。

「今回はクラブがメインということで、私たちは関係ないんじゃないですか!?  確かに、最近はDJブースを設けて、クラブのようなイベントを行うライブハウスも増えてきましたけど……。でも、ほとんどのオーナーは初耳だと思いますよ。内容を聞く限りでは、実際に蓋を開けてみないとまったくわかりませんね」(都内ライブハウス店長)

 “クラブ解禁”の話題性の裏で、“遊興”という単語の曖昧さから、当事者すら困惑しているというのが現状だ。

【木曽崇氏】
国際カジノ研究所所長。ネバダ大学ラスベガス校ホテル経営学部(カジノ経営学専攻)卒業後、米国大手カジノ事業者での会計監査職に就くなど、国内では数少ないカジノ専門家

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