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日本で消費される「チリ産サーモン」の養殖が海洋汚染を引き起こしている!?

価格に環境コストが反映されていない

「地球環境のことを考えれば、国産の魚介類を食べることがいちばん賢い消費のあり方です。それは日本の食文化を守ることにもなります。日本は狭いので監視の目が行き届き、流通も小売りもうるさいので、持続可能な漁業をしていなければすぐにバレてしまう。国際認証つきの輸入品よりも国産水産物を購入したほうが、国内外の海洋環境や漁業を守ることにも繋がるのです。しかし、消費者には店頭で養殖のマイナス面を知る情報は与えられないので、安ければ買ってしまうことになる。『価格に環境のコストが反映されていない』ということが大きな問題です」  舞田正志教授(東京海洋大学)は「海の生産力には限界があり、それを超えると急激に問題が続発します。海の『浄化力』や『環境収容力』を超えてしまった。その問題にチリは直面しているのではないでしょうか」と語る。 「そうした状態に陥らないよう、『養殖法』という世界共通の法律を作って持続的な生産を目指そうという動きがあります。養殖に一定の上限を設定して、環境への影響を最小限にしようというものです。カナダが呼び掛けていて、今後ヨーロッパにも広がって行く可能性があります」  国際的な養殖のルールづくりと、海洋汚染の調査や徹底した情報公開がいま求められている。 取材・文・撮影/横田 一 北村土龍 SPA!サーモン取材班 写真/時事通信社 アフロ HUGO LAGOS Alejandro Olivares(Greenpeace)Liesbeth van der Meer(OCEANA) ― 現地から告発「チリ産サーモンは危ない」は本当か? ―
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