ブレット問題発言「こんな会社、やめてやる」――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第241回(1997年編)
このアナウンスに対して、こんどは“ロイヤルランブル”に優勝して“レッスルマニア23”のメインイベント出場権を獲得したストーンコールドがキレた。この時点ではストーンコールドはまだヒールだったが、一部のファンからはすでに熱狂的な声援を集めはじめていた。
「こんな会社、やめてやる」と発言したブレットは、じつは前年の1996年11月にWWEと新たに“20年契約”を交わしていた。ようするに、ビンスはブレットとブレットの家族に対して“終身雇用”をオファーしたのだった。
いっぽう、ショーン・マイケルズは2.16PPV“イン・ユア・ハウス13/ファイナル4”の3日まえに開催された2.13特番“サーズデー・ロウ・サーズデー”(マサチューセッツ州ローウェル)で突然、WWE世界王座の返上をアナウンスした。理由は「ヒザの故障のため」で「復帰の時期については未定」と発表された。
ブレットが長編ドラマの主役の座を返り咲いたとたん、こんどはもうひとりの主役であるショーンが“欠席”を選択したのだった。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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斎藤文彦
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