孤独死した60代女性、“お一人様”の最期は認知症でゴミ屋敷に…
一般的には少ないとされる女性が、なぜ「孤独死」してしまったのか? 遺品整理をなりわいとする「あんしんネット」は数々の孤独死の現場を見てきたことから、孤独死の問題を深く受け止め、なんとかしようと啓蒙活動を続けている。
「確かに女性のほうが、コミュニケーション能力が男性より優れている場合が多いので、孤独死する可能性が低いです。しかし、女性の孤独死も確かにあります」(あんしんネットの従業員)
写真のゴミ屋敷は、独身女性の部屋。このごみの山のなかで60代の女性が孤独死した。認知症による高齢者ドライバーの運転事故や深夜の徘徊が社会問題となっているが、「認知症」のお一人様の最期はこうした光景で終えられることが少なくない。
「女性は認知症を患っており、認知症になると、ゴミを捨てなくなるんです。だから自動的にゴミ屋敷になってしまいます。そして、身動きがとれなくなって死に至る。今、都市では、地域コミニュケーションが破壊されていますから、発見が遅い。それでも女性は、ご近所付き合いがあるほうなので、比較的早期に発見されて、大事にいたらないケースもあることはあります」(同)
やはり男性のほうが孤独死になるケースが多いようだが、いずれにせよ、セーフティーネットの整備が早急に必要だ。 <取材・文/神田桂一>
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