ただ、加齢による身体的な劣化は避けられない。それでも「人の名前を覚えられない」（152人）や「芸能人がみんな同じに見える」（115人）は、「嫌われる自虐ネタ」のワースト5に入っている。 「ミーティングで、『部下の顔と名前が一致しない』と、笑いながら言うけど、少しでも関心や興味があれば、なにかしら覚えているのでは」（31歳・♂・不動産）など、厳しい声が散見された。 　痛すぎる「妖怪男」たちの生態を分析するブロガーのぱぷりこ氏も「『とりあえずビール』と同じで、こうした発言をする中年男性は、論理的思考が停止し、自虐ネタがコミュニケーションの近道と勘違いしている。本人に悪気がないのがさらに痛い。空気を読めない発言は、不快指数を上げるだけ」と指摘する。 　また、「否定的な言葉は発言者だけではなく、受け手の思考力や人間的な能力を低下させてしまう」と話すのは落語家でコミュニケーション講師も務める金原亭世之介氏。「服なんて着られればいい」（93人）や「焼き肉とか胃がもたれるから無理」（82人）といった発言も、会話を遮り、相手の気分を下げるので、人間関係をこじらせるリスクを高めてしまう。 　自虐ネタはそれ自体に否定的な意味合いを含んでいる。ポジティブに解釈できないと場がしらけ、ただの痛すぎる中年でしかない。 ★中年メンタル診断 場の空気を読めない自虐的発言を繰り返す中年は、ストレスフルな生活を送っている証し。放置しておくと、うつ病や神経症のリスクも