更新日:2022年08月25日 09:23
スポーツ

“月曜TVウォーズ”とはいったいなんだったのか?――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第324回(2000年編)

 “モントリオール事件”が原因でブレット・ハートが去り、そのブレットからWWE世界ヘビー級王座を奪ったショーン・マイケルズも持病の腰の故障で長期欠場したあと、WWEのリングには“ストーンコールド”スティーブ・オースチン、ザ・ロック、トリプルHという3人の新しい主人公が突然変異のようなリズムで出現した。  ビンスがミスター・マクマホンとしてプロレスラーに変身し、ビンスの長男シェーンと長女ステファニーがオン・カメラ・パーソナリティーとして連続ドラマの重要な登場人物となった。  “月曜TVウォーズ”のスピンオフとしてWCWが1998年1月から毎週木曜夜の新番組“サンダー”(TBS=ターナー・ブロードキャスティング・システム)を放映開始すると、WWEも1999年8月第4週から毎週木曜夜の新番組として“スマックダウン”(UPN=地上波)をスタートさせた。  1999年からミレニアムにかけて“ロウ”の視聴率は平均6パーセント台をキープしたが、“ナイトロ”は平均2パーセント台に低迷。  ホーガン対リック・フレアーのシングルマッチをメインイベントにラインアップしたPPV“アンセンサード”が“観客2543人”というワースト記録をつくったのもこのころだった(2000年3月19日=フロリダ州マイアミ)。  “レッスルマニア2000”(200年4月2日=カリフォルニア州アナハイム)のテーマは、ビンスがロック、ステファニーがトリプルH、シェーンがビッグショー、リンダCEOがカクタス・ジャック(ミック・フォーリー)のセコンドにつく“4ウェイ・マッチ”。  物語はWCWとの闘いではなく、すでに“マクマホン家の戦争”に移っていた。(つづく)
斎藤文彦

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