「プロレスラーは止まったら負け、疲れた時が死ぬ時」
「棚橋選手は本当に頑張るし、休まない。その分、体に響いてしまうんですね」(芳原)
棚橋:はい。あの時は翌日の試合に出られるかどうかというほどひどかった。でも先生の治療院で「忍者マッサージ」をグリグリッとやっていただいたらすっかりよくなって、翌日のメインイベントで活躍することができました。
芳原:かなり重症だったので、酒粕パックで患部の熱を取り、「忍者マッサージ」で炎症を引かせたんですよ。
棚橋:僕の場合は筋肉を傷めてぎっくり腰になるパターンが多いんです。あとは膝のじん帯が切れていることからくる慢性的な痛みの改善、職業病である首の不具合も正しい位置に戻してもらえる。先生自身がかつてレスリングをやられていたので、筋肉をどう使うかなど、選手の悪い状態をイメージしてもらえるのがいいんですよね。どうすれば本番で力を出しやすくなるか、瞬時に判断して的確な治療をして下さるので助かります!
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マッサージでは手のひらに適量乗せて温めた日本酒を使う。酒粕と混ぜて使う場合は、写真のように白濁する
芳原:プロレスは危険な技も多いので、みなさん鍛えていい体に仕上がってはいるけれど、それでも筋肉の柔軟性が失われてしまうことがある。実はそれこそが最も危険なことなんです。そこで忍者マッサージの施術をすると、筋肉の柔軟性を取り戻すことができるんですよ。棚橋選手はすごく頑張りがきいて、新日本プロレスでもトップレベルの鍛え込んだ筋肉を持っていますが、本当に休まない。行くところまで行くのがポリシーなので、その代償がじん帯、ひざ、腰にくるんですよね。
棚橋:おっしゃるとおりです。でも僕、プロレスラーは止まったら負け、疲れた時は死ぬときだと思っているので休みませんし、疲れません。試合を終えて帰宅したら家族分の洗濯をして、それを干してから寝ますからね。
芳原:年間130試合以上をこなしている人とは思えない発言ですね(笑)。
扶桑社書籍「
忍者マッサージ」誌面では、自分でできる忍者マッサージの手法をDVD付きで詳細に解説したほか、“忍者小顔マッサージ”でますますイケメンになった棚橋のビフォアーアフターも掲載!
負傷により5月の試合は欠場した棚橋。6月の復帰を待ちたい!(写真提供:新日本プロレス)
【棚橋弘至】
1976年生まれ。岐阜県大垣市出身。立命館大学法学部卒業後、新日本プロレスへ入団。キャッチフレーズは「100年に一人の逸材」。IWGPヘビー級王座 通算最多防衛記録、連続防衛記録、最多戴冠記録保持者。Twitterは
@tanahashi1_100
【芳原雅司】
1972年生まれ。岐阜県飛騨古川出身。指圧師、芳原治療院院長。2001年、中京女子大学レスリング部トレーナーとして吉田沙保里、伊調馨らのメンテナンスを担当するほか、各種スポーツ選手の治療に携わる。
〈取材・文/和場まさみ アンヨナ 撮影/岡崎隆夫 撮影協力:二子玉川エクセルホテル東急〉