北朝鮮は“危険な存在”でいてくれる方が好都合!? アパグループ代表・元谷 外志雄が語る「核と北朝鮮」
今年に入り緊張が増している北朝鮮情勢。先日の軍の創建日をはじめ、なにかしらの記念日があるたびに、メディアも核実験の可能性を示唆し、我々日本国民も「いつかミサイルか核弾頭が打ち込まれるんじゃ?」と気が気じゃない。しかし、その可能性って、どのくらいあるのだろうか?
「金正恩の命が狙われる事態にならない限り、その可能性はないでしょう。北朝鮮の存在は、実は大国にとっても好都合ですから」
そう語るのは、『【増補版】理論近現代史学』を上梓し、元航空幕僚長・田母神氏とも交流が深く、軍事にも詳しいアパグループ代表の元谷 外志雄氏(ペンネーム:藤誠志)。
しかし、なぜ好都合なのだろうか? 氏に、その真相を聞いてみた。
国際ルールを完全に無視した行動で、近隣諸国を困らせている北朝鮮だが、実はアメリカ、中国、ロシアといった大国は「自国に被害が及ばないなら、このまま“横暴な国”のままでいてほしいと思ってるはず」と氏は語る。
「中国やロシアにとって、北朝鮮という国の存在は、アメリカをはじめとするシーパワーへの牽制になる。一方でアメリカにしてみれば、北朝鮮の脅威は、大国を後ろ盾にしたい日本や韓国に言うことを聞かせるために、好都合。つまり大国にとっては、被害さえなければ『危険な存在』である方が、むしろ都合がいいんです」
なるほど。しかしアメリカは、原子力空母「カールビンソン」率いる空母打撃群を朝鮮半島近海に接近させ、軍事的圧力を強化している。これはどういうことなのだろうか?
「まだ北朝鮮は、アメリカまで届くミサイルを開発できていないが、いずれ届く可能性がある。そういったことから、軍艦を配備して牽制しているが、トランプ大統領の真意は、別にある。彼の最大の関心ごとは、選挙での再選。そのためには、選挙活動中にアピールした“オバマ時代とは違うこと”をやらないといけない。つまり、オバマ前大統領が放棄した『世界の警察』としてのスタンスを世界に見せつけているんでしょう」
そのスタンスが最もよく見て取れるのが「シリアへの攻撃」だと、氏は続ける。オバマ時代に、国際社会で勝手な行動をしてきた中国。そんな中国の首席である習近平の目の前で、シリアを攻撃。「やるときはやる」ことを証明してみせたのだ。
「とはいえ、中国への配慮も怠っていない。これは確信的利益の取引。『為替操作』『一つの中国思想』などは否定しないが、そのかわり北朝鮮への軍事的行動は認めろというもの。なので、朝鮮半島に軍艦が近づいても、中国は黙認している。さらに言えば、この攻撃は『大統領選でのロシアとの共謀』を払拭するパフォーマンスにもなった。まぁ、この攻撃はあらかじめロシアには通達されていて、ロシア人は誰も死んでないんですけどね(笑)」
やり手のビジネスマンでもあるトランプ大統領らしい政治戦略といったところなのだろう。
実はどの国も「このままの状態で存在してほしい」と思ってる?
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『【増補版】理論近現代史学』 日本の近現代史は嘘だらけ 隠された真実がここにある ![]() |
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