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ロールスやベントレーオーナーも一目置いた「三菱の高級車プラウディア(中古価格100万円)」の面白さ

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。

 何年も前から「若者のクルマ離れ」という言葉を見聞きしますが、私は18歳の頃からロールスロイスを買ったりと、「若者のクルマ離れ」にはまったく当てはまりませんでした。なぜクルマ離れにならなかったかというと、良質な中古車がたくさん安価で売られていたからです。

 中古車だからこそ選べる、面白みのあるレアカーは多々あります。例えば、トヨタのWill Viやオリジン、日産のフィガロやパオやラシーンが有名どころでしょう。しかし、それらパイクカー(レトロ調などデザインが特徴的なクルマ)のように、初めから面白さを意識したクルマとは異なり、“結果的に面白いクルマとなってしまったレア車”が存在します。それが、かつて三菱が生産していた高級車「プラウディア」です。

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三菱自動車の4世代目の高級車(初代プラウディア)

 今となっては、高級車を作るメーカーはトヨタ(レクサス)、日産、ホンダの3社に限られますが、かつては三菱やマツダも高級車をラインナップしていました。余談ですが、全長5mクラスのFセグメントにカテゴライズされる高級車は、現在レクサスLSのみです。

 2000年にデボネアの後継として発売されたプラウディアは、まさにこのFセグメントの高級車。搭載するエンジンは3.5リッターV6と4.5リッターV8。これらは一時、三菱が推していたGDI(ガソリン・ダイレクト・インジェクション)仕様のエンジンです。

後ろに見えるのがデボネア

 GDIのV8エンジンを新規開発するほど気合いが入ったこのプラウディア。しかし、その気合いとは裏腹に、生産された台数はたった1200台しかなく、生産期間もたった1年半です。

 1992年に登場した3代目デボネアが1999年まで生産されたことから考えて、プラウディアも5年以上は生産される予定だったと思います。しかし、当時の三菱には経営的な事情があったため、たった1年半でプラウディアを生産中止にすることになったのです。

シトロエンC6と比べてもなかなかのインパクト

 ちなみに、三菱が高級車を手がけたのは1964年のことですが、その際に登場した初代デボネアは1986年まで長期に渡り継続生産され、「シーラカンス」というあだ名で知られています。

 1986年に2代目にモデルチェンジされたのですが、なぜそのタイミングでモデルチェンジされたかというと韓国の現代自動車から高級車開発を依頼されたから。この2代目デボネアから三菱と現代の関係が始まり、それはプラウディアにまで引き継がれています。プラウディアの場合、高級になればなるほど韓国製の部品が増えるという傾向があり、約500万円で売られていたV6エンジン車では約30%の部品が韓国製、999万円で売られていたV8のディグニティの場合、なんと85%が韓国製の部品なのです。

 そんな歴史を持つプラウディアですが、2000年に登場した当時からメディアなどで紹介されることがあまりなく、一体どんなクルマなのか想像がつく人はあまりいないと思います。数値だけ見ると全長5m、約2トンという、トヨタ・センチュリーもびっくりな重量級ボディのプラウディア。これだけ大きなクルマにもかかわらず駆動方式はFF(前輪駆動)で、かなり変なクルマという印象です。

FFなので雪道にも強い

 現在、同じ時代に作られたセルシオに乗っている私ですが、実は以前プラウディアのV6モデルに約8年間乗っていました。そんな私のプラウディアの評価は、一言で言えば「味のあるクルマ」。実際に運転してみて、プラウディアはショーファードリブン(運転手に運転してもらい後席に乗る高級車)を意識してつくられたクルマだと感じました。

 プラウディアの前身であるデボネアには、オーナーが運転することを意識してつくられた「エクシード」とショーファードリブンの「エグゼクティブ」が用意されていました。プラウディアは形だけ見ると、そのスタイリッシュさからオーナーが自ら運転するクルマに見えますが、実は運転手に運転してもらうことに重きが置かれているクルマです。

後席はどのグレードでも標準でリクライニング。本木目の採用は一切なく、全車木目調パネル

 そのため出足はとても遅く、信号が青になってから普通にアクセルを踏んでいると周りのクルマにおいていかれるほど。エンジンを3000回転回しても、まったく加速してくれないのです。その一方で、雑にアクセルとブレーキをコントロールしても同席者が酔わないぐらいクルマは快適に動きます。また室内の静粛性は、当時世界一と言われたセルシオと同等レベルです。

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運転がつまらなさそうなクルマ?

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