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家電はどこまで値切れるのか? 洗濯機をヤマダ×ビック×ヨドバシで同時値下げ交渉してみた

旅行に物欲、食欲まで人間の欲は盛んなれどカネがない……。そんな嘆きを吹き飛ばす「最強の交渉術」を総力取材!

ヤマダ×ビック×ヨドバシで灼熱の価格対抗合戦!

家電店

ヤマダ電機は本体価格に対してポイント還元。ビックカメラとヨドバシカメラは税込み価格に対してポイントが付くため、ポイントが同率であればビック、ヨドバシがお得

 値切りやすい商品の筆頭と言えば、家電だ。以前、プロの交渉テクニックを用いて家電量販店各社で同時価格対抗合戦を実施。最後は池袋のビックカメラとヤマダ電機の一騎打ちの末、ビックカメラで32型の液晶テレビを店頭価格から約24%値切ることに成功。今回はこの数字を超えられるのか、第2ラウンド開幕だ。  まずは、取材時の7月に値切りやすそうな商品を選定。家電ジャーナリストの安蔵靖志氏から「7~8月なら縦型洗濯機がおすすめ。夏に新モデルが発表されるので、在庫処分の時期です」と教えを頂く。実際チラシを見ると、ヤマダ電機が“洗濯機祭り”を開催との情報が。その中から「TOSHIBA全自動洗濯機AW-7G5」に狙いを定めた。  店頭価格は5万1624円+送料・設置料無料。ポイント還元率は特価品なので1%(実質5万1146円)。目標とする価格.comの最安値「3万7650円+送料2000円(実質3万9650円)」(7月26日現在)に比べ、1万2000円近く高い。しかしチラシには「現金特価」の謳い文句があり、これは店側の「売り切りたい」という思惑の表れ。値引きへの期待感に胸が躍った。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1388573
洗濯機

購入したTOSHIBAの全自動洗濯機「AW-7G5」。「通常20%が限界の家電の値切りで、今回の結果は驚異的な数値」(安蔵氏)

 日曜日の夕方、記者4人は、池袋に本店があるヤマダ電機とビックカメラ、家電の街・秋葉原にあるヨドバシカメラと今年6月にオープンしたばかりのビックカメラAKIBAに散り、同時値切りを敢行。スマホで価格情報を共有し、各店舗で価格.comの金額を見せ、若手店員と交渉を開始した。果たして、どこまで値切れるか。  口火を切ったのはヤマダ電機で、「4万3200円+ポイント12%還元(実質3万8400円)」を提示。これに対抗したのが、ビックカメラ池袋本店だ。「4万3000円+ポイント13%還元(実質3万7410円)」と、価格.comの最安値を早くも更新してきた。  一方の秋葉原勢は、ビックカメラAKIBAでこちらが池袋本店の条件を提示すると、「誰がこんな無謀なことを」と捨て台詞を残し、早々に脱落。ヨドバシカメラも「4万1700円+ポイント還元率ゼロ」と、支払金額最安値の提示を見せたものの、これが限界で価格対抗合戦に白旗を揚げた。  秋葉原勢が矢継ぎ早に陥落し、前回同様、池袋両雄の一騎打ちに。ここで最後のキラーフレーズ「即決」で、店員の心に揺さぶりをかける。この一言に、ヤマダ電機が反応。「4万3000円+ポイント15%還元(実質3万7027円)」と勝負に出る。対抗馬のビックカメラは「ヤマダさん、マジ?」と暫し沈黙。結局首を縦に振ることはなく、今回はヤマダ電機に軍配が上がってリベンジ達成。店頭価格から値引き率約28%を勝ち取り前回を4%近く上回った。結果に安蔵氏からは「信じられない」と驚嘆の一言。“祭り”は終わった。 ★交渉結果:5万1624円→3万7027円 商品の価格、サイズによっては送料・設置料が発生し都内は2000~3000円が相場。これも交渉材料になる
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