「変幻自在の面白い“女優”になりたい」
今回の映画に出演するにあたり、母や保育園の先生をたずねて自分自身のことを聞いてまわったという岡野さん。演技に対する真摯な姿勢はもちろんだが、インタビューでは彼女の素顔も垣間みられた。
――なにか撮影のときの思い出などがあれば教えてください。
岡野:娘のゆかり役の筧礼ちゃんには、初日にお手紙をもらって。本当にかわいくて、撮影中もずっと仲が良かったです。実際の民宿で撮影していたので、礼ちゃんがかかってきた電話に間違えて出てしまったり。慌てつつ、現場が和んでいましたね(笑)。
――今回は“家族”がテーマにもなっている映画。岡野さんはお母さんに自分のことを聞いてみたり、とても仲が良さそうですね。
岡野:うちの家族はイベントごとが大好きで、みんなでライブを見に行ったり。趣味が同じなんですよ。だから、洋服もお互いに貸し借りしてみたり。日々のちょっとした出来事を楽しんでいますね。
――では、なにか「伝えられなかった想い」はありますか?
岡野:家族で仲が良いのですが、そのぶん本質的な話になると少し照れてしまい、面と向かって言えないことも多かったんです。「いま、ありがとうと言えばよかった」とか「あやまっておけばよかった」と思うこともあって。今回、私が凛香を演じたことが、母と改めてじっくり話すきっかけになりました。たぶん映画を観てくれると思うのですが、そこでいままで伝えられなかったことがすべて伝わればうれしいですね。
――女優として、今後の夢や目標を教えてください。
岡野:ひと言で現すと“面白い女優”になりたい。いま様々な役をやらせていただいて。作品を観てくれる人たちが楽しんでくれるかどうかのひとつの指標にもなっているのが、まずは現場のスタッフさんが笑ってくれたり面白がってくれるかどうか。今回の映画では、大先輩の役者である渡辺いっけいさんの現場での姿勢などを間近で拝見させていただき、感銘を受けました。とにかくなんでも吸収して、盗んで、いつか「岡野真也って面白い女優だよね」「変幻自在」って言われるように努力していきたい。いまは正当派の役が多いのですが、真逆の雰囲気もやってみたいですね。
――最後に、SPA!読者にメッセージをお願いしたいのですが。
岡野:10月から週刊誌の世界が舞台となっているドラマにも出演しているので、じつは勉強のために日刊SPAの記事も読んでいましたよ!
――ありがとうございます。毎朝、満員電車に揺られながら家族のためにお金を稼いで。そんな世の中のサラリーマン男性に向けてひと言をいただければ幸いです(笑)。
岡野:そうですよね(笑)。サラリーマンの皆様には、本当に頭があがりません。いつもありがとうございます。振り返ると、私の父も忙しいなかでも家族のために直帰してくれたり、たくさんの時間を割いてくれていました。家族の大切さって、日々の生活のなかで忘れてしまいがちですけど、『ゆらり』を観て、少し立ち止まっていただいて。私も実際に会って話すことがいかに大事か実感しているところなので、ぜひ皆様も実家の両親に会いにいってみたり、兄弟がいればお酒を飲みにいってみたりしてみてくださいね。
<取材・文/藤井敦年、撮影/藤巻祐介(TAKIBI)>
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):
@FujiiAtsutoshi
●映画『ゆらり』
監督:横尾初喜
原作・脚本:西条みつとし(TAIYO MAGIC FILM)
出演:岡野真也、内山理名、戸次重幸、萩原みのり、山中崇、遠藤久美子、 平山浩行、渡辺いっけい、鶴田真由 ほか
音楽:今井了介
主題歌:「手紙」ハルカトミユキ
http://yurari-movie.com/
2017年11月4日(土)より池袋シネマ・ロサにて公開 ほか順次
※完成を記念して、10月20日(金)に、下記の通り、公開直前トークイベント及び試写会が行われます。是非ともこの機会に、ご応募下さい。
日程:2017年10月20日(金)
開場:10:45
トークイベント:11:15~11:45
登壇者(予定):岡野真也、内山理名、戸次重幸、萩原みのり、遠藤久美子、筧礼、鶴田真由、横尾初喜(監督)、西条みつとし(原作・脚本)
上映:11:50頃~13:42頃
●応募方法
下記を記入の上、件名を「ゆらり SPA」とし、yurarimovie@gmail.com 宛にメールを10/16(月)までにお送りください。10/17(火)頃当選者にのみ招待状をメールでお送りします。
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