更新日:2022年10月24日 00:58
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約1年で160万円も値上がり!2017年値上がり腕時計ランキング・ベスト5(ステンレス編)

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。2017年は数多くの腕時計が値上がりした年で、今でも多くの腕時計が目を離した隙に値上がりしているぐらいです。凄いモデルでは1か月単位で10万円ずつ値上がりしていくというようなモノまで存在。元の相場を知っている人が「高くなった」と思っていても、その時点よりさらに50万円高くなっても不思議ではないのが腕時計の世界です。ということで今回は、約1年の間に高くなった腕時計をランキング形式でご紹介。すべて中古価格での比較を対象とした比較です。 ■第5位 ロレックスGMTマスター2 16710 約1年で20万円上昇中!

生産期間:1990年~2007年

 文字盤周囲を覆う“青と赤”のベゼルが特徴的なGMTマスター2は、この数年間世界中で人気が高く、じわじわと値上がり状態です。現行モデルだった時代は、特に注目されることも無かったこの時計。日本でロレックスブームが起きている最中でも、青赤ベゼルの色が「嫌だ」という理由により不人気モデルという扱いでした。当時は新品で33万円程度で売られていましたが、2007年に生産終了となった際、青赤ベゼルが消滅したため注目される存在へと変化。今では逆に「青赤が良い」という人が増えており、このモデル以外でも「色」という要素は人気モデルの秘訣です。1年前でも中古相場が定価を上回る状態だったため、「かなり高い」という印象でしたが、2017年はそこからさらに20万円高くなっているのです。 ■第4位 ロレックス デイトナ116520 約1年で30万円上昇中!

生産期間:2000年~2015年

 早くもデイトナが4位にランクイン。ステンレスのデイトナといえば「腕時計の王様」と言われるぐらいの人気モデルですが、デイトナといっても、この116520という型番は自動巻モデルとなってから2代目に当たるモデルで、現行モデルの1つ前という世代です。長らく現行モデルとして君臨していたこの116520ですが、2016年にステンレスの新型116500LNが発表されたことにより生産終了となっています。値上がりの原因は生産終了が主な要因ですが、この腕時計の場合、事情が少し複雑です。生産終了というニュースによって人気のロレックスが値上がりする現象はよくあることですが、デイトナ116520の場合は生産終了がわかった後に、なんと値下がりしたのです。値下がりとなったのは2016年8月頃なのですが、その時期多くのロレックスが値下がりしていたため、それに連動した値動きだと思われます。しかし、その後はきちんと反発し、一拍おいて値上がりしたという珍しい動きとなりました。 ■第3位 ロレックス サブマリーナ16610LV 約1年で40万円上昇中!

生産期間:2003年~2009年

 GMTマスター2と同じく、緑色のベゼルという「色」要素を備えるこの時計。デビューしたのは2003年なのですが、当時より注目度の高いモデルです。従来ステンレスのサブマリーナには黒ベゼルしか存在しなかったのですが、サブマリーナ誕生50周年を記念して緑ベゼルが追加されたのです。この特別感がファンを奮い立たせ、デビュー当時から常に高く取引されており、その相場は上級なコンビモデルより上というのが常。緑ベゼルのモデルは、6桁リファレンスとなった現行モデルでも存在しますが、近年5桁への注目度が上がっているためか、16610LVはとても値上がりしているのです。また、16610LVには「4」のフォント形状が違うなど、細かい仕様違いが多々存在。それら仕様によっても相場が大きく変わるという特別な力を感じさせてくれるモデルです。
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値上がり第2、1位は?
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

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