約1年で160万円も値上がり!2017年値上がり腕時計ランキング・ベスト5(ステンレス編)
―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―
腕時計投資家の斉藤由貴生です。2017年は数多くの腕時計が値上がりした年で、今でも多くの腕時計が目を離した隙に値上がりしているぐらいです。凄いモデルでは1か月単位で10万円ずつ値上がりしていくというようなモノまで存在。元の相場を知っている人が「高くなった」と思っていても、その時点よりさらに50万円高くなっても不思議ではないのが腕時計の世界です。ということで今回は、約1年の間に高くなった腕時計をランキング形式でご紹介。すべて中古価格での比較を対象とした比較です。
■第5位 ロレックスGMTマスター2 16710 約1年で20万円上昇中!
文字盤周囲を覆う“青と赤”のベゼルが特徴的なGMTマスター2は、この数年間世界中で人気が高く、じわじわと値上がり状態です。現行モデルだった時代は、特に注目されることも無かったこの時計。日本でロレックスブームが起きている最中でも、青赤ベゼルの色が「嫌だ」という理由により不人気モデルという扱いでした。当時は新品で33万円程度で売られていましたが、2007年に生産終了となった際、青赤ベゼルが消滅したため注目される存在へと変化。今では逆に「青赤が良い」という人が増えており、このモデル以外でも「色」という要素は人気モデルの秘訣です。1年前でも中古相場が定価を上回る状態だったため、「かなり高い」という印象でしたが、2017年はそこからさらに20万円高くなっているのです。
■第4位 ロレックス デイトナ116520 約1年で30万円上昇中!
早くもデイトナが4位にランクイン。ステンレスのデイトナといえば「腕時計の王様」と言われるぐらいの人気モデルですが、デイトナといっても、この116520という型番は自動巻モデルとなってから2代目に当たるモデルで、現行モデルの1つ前という世代です。長らく現行モデルとして君臨していたこの116520ですが、2016年にステンレスの新型116500LNが発表されたことにより生産終了となっています。値上がりの原因は生産終了が主な要因ですが、この腕時計の場合、事情が少し複雑です。生産終了というニュースによって人気のロレックスが値上がりする現象はよくあることですが、デイトナ116520の場合は生産終了がわかった後に、なんと値下がりしたのです。値下がりとなったのは2016年8月頃なのですが、その時期多くのロレックスが値下がりしていたため、それに連動した値動きだと思われます。しかし、その後はきちんと反発し、一拍おいて値上がりしたという珍しい動きとなりました。
■第3位 ロレックス サブマリーナ16610LV 約1年で40万円上昇中!
GMTマスター2と同じく、緑色のベゼルという「色」要素を備えるこの時計。デビューしたのは2003年なのですが、当時より注目度の高いモデルです。従来ステンレスのサブマリーナには黒ベゼルしか存在しなかったのですが、サブマリーナ誕生50周年を記念して緑ベゼルが追加されたのです。この特別感がファンを奮い立たせ、デビュー当時から常に高く取引されており、その相場は上級なコンビモデルより上というのが常。緑ベゼルのモデルは、6桁リファレンスとなった現行モデルでも存在しますが、近年5桁への注目度が上がっているためか、16610LVはとても値上がりしているのです。また、16610LVには「4」のフォント形状が違うなど、細かい仕様違いが多々存在。それら仕様によっても相場が大きく変わるという特別な力を感じさせてくれるモデルです。
1
2
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある
記事一覧へ
![]() | 『もう新品は買うな!』 もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう ![]() ![]() |
記事一覧へ
|
『もう新品は買うな!』 もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう ![]() |
この連載の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
パテックフィリップ・ノーチラスは90万円→1600万円。次に流行る高級腕時計の“穴場”は「50万円台で買える宝石ブランド」の理由
61万円のカルティエは“7年で459万円”に。「意外な値動きをした腕時計」3選
「高級腕時計と賢くつき合う」ために必要な腕時計投資家からのアドバイス
ロレックスほか「K18腕時計の値上がり」は金相場の影響じゃない理由
限られた収入で高級腕時計をお得に楽しむには? 腕時計投資家・斉藤由貴生の考え
知らない人だけが損をする「コスパが悪すぎる服」に共通している特徴
「高値で売れる不用品/安値でしか売れない不用品」買い取り業者が明かす“意外な基準”。切手シート⇒数百万円、アンテイークロレックス⇒3000万円
「ユニクロの品質は劣化した」と思い込んでいる人が理解するべき“たったひとつのこと”
“世帯年収1750万円”なのに家計はギリギリ…?「ブランド品は“必要経費”」借金までして購入する妻の言い分
GU「秋冬の最高傑作」ほぼブランド品なのに、格安で買えるアイテム5選
65万円が330万円に! デイトナから始まった高級時計バブル、投資のプロが語る“30年の軌跡”
高級腕時計、上昇相場の新トレンドは「金時計の上昇」。30年遅れて“プレミア価格”の背景
パテックフィリップ・ノーチラスは90万円→1600万円。次に流行る高級腕時計の“穴場”は「50万円台で買える宝石ブランド」の理由
ロレックス投資の超基本「6世代ごとの違いと中古市場の評価」をプロが解説
「腕時計に100万円は高すぎる」ロレックスよりもコスパの高い“予算50万円台”高級腕時計5選
「高値で売れる不用品/安値でしか売れない不用品」買い取り業者が明かす“意外な基準”。切手シート⇒数百万円、アンテイークロレックス⇒3000万円
“銀歯”も買い取るブックオフに聞いた「意外な買い取り商品」5選
メルカリ出品で「初心者が心がけるべきポイント」。最も効果的な“背景の色”とは
最高落札額は1億7200万円…価値が見直される“レトロゲーム”。箱や説明書だけでもそこそこの値段に
命の次に大切な60万円相当のアニメグッズを全部売ってみた…総額に驚きと涙
億超え投資家が明かす、インフレ下で稼げる株はコレだ!“貧富の差”に注目した8銘柄
上司が言う「君の成長のため」に要注意。資産10億円の投資家が語る「仕事と投資の共通点」
2軒目の住宅を購入しようとするときに落とし穴が…!? 「住み替え」を諦めなくてもいい新サービスが続々登場
今が仕込みのチャンス!AIの次に来る大波「量子コンピュータ株」有望銘柄はコレだ
相場からの退場は7回!2024年は1100万円の損切りと700万円の利益確定。“逆神”岐阜暴威が多くの「しくじり」からたどりついた投資哲学
腕時計を買うなら、5万円のより30万円のほうが儲かる理由
ドケチでも1000円台で楽しめる東京・高級ホテルラウンジ5選
中学生のときに高級腕時計パテックフィリップを買った投資家からお金のアドバイス
誰でもできる“期限付き家電量販店のポイント”を無駄なく使った高級ウイスキー投資の秘訣
予算40万円で愛好家の評価が高い中古ベンツW124を買って失敗した話
この記者は、他にもこんな記事を書いています