関西“色街”の風俗嬢が涙の訴え、中国人観光客が「ありえない」理由
色街の関係者はこう肩を落とし、関西エリアだけではなく、九州の風俗業界でも、中国人観光客によるこうしたトラブルが頻発しているという。さらに、関西地方から爆発的に広がったといわれる「梅毒」の流行も「中国人観光客によってもたらされたものではないか?」と推測する。
「日本の風俗店は、基本的に“外国人お断り”のところが多かったんです。ただ、中国人や韓国人を中心にあまりにも問い合わせが多いということで、大阪の格安店が外国人でも応対可能な風俗店を始めました。そして売り上げを大きく伸ばしたことで、ほかにも外国人に対応できる店が増えていきました。しかしながら……得体の知れない外国人客が増加すれば、リスクも相応に高まる。はじめは淋病、そして梅毒が出たというのも、そこの店とのウワサなんです」
いま日本国内では梅毒の感染者が爆発的に増えている。10月31日に出された国立感染症研究所の発表によると、東京や大阪などの大都市はもちろん、地方都市にも猛スピードで感染が広がっているそうだ。昨年に比べて、熊本、岡山は3倍以上。青森、広島、香川、山口で2倍以上となった。
その原因のひとつとして風俗の“爆買い”があるのではないか――。前出の美也子さんも色街ではそれほど多くなかった淋病や梅毒などの性病に罹患した女性が増えていると訴える。
「病気はホンマありえへん……。病気になったら生活できへんちゅーねん」
とはいえ、嫌な外国人観光客ばかりではない。
「でも……それでもなかにはいいお客さんもやっぱりおって、台湾のお客さんなんかはいっつもお土産にパイナップルケーキを買うてきてくれたり……。日本人でもせえへんような気配りができるお客さんもいます。もちろん中国人にだってね」
郷に入れば郷に従え……。
日本式の感覚が外国人に通じないのは当たり前かもしれないが、日本がこっそり守ってきた色街文化に土足で上がり込まれ、さらに小馬鹿にされている現状。おおっぴらに言える立場ではない人たちは、それでも踏ん張って、色街で生きてゆくのだ。
<取材・文/森原ドンタコス>
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