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ビジネスにはコミュ二ティが欠かせない。「始まりの10人」を集めよう<魂が燃えるビジネス>

 いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるビジネス」とは何か? そのヒントをつづる連載第28回 コミュニケーション 人間は数字をとても重視します。ブログならば読者数、動画ならば再生数、SNSなら「いいね!」数。身近な例としてネットを取り上げましたが、記事なり写真なりを投稿していれば、誰もがその反響を気にした経験があると思います。  しかし皮肉なことにそうした数字ばかり気にしていると、かえって伸びない、あるいは伸びる前に嫌気がさして放り投げてしまう結果に陥りがちです。趣味としてではなく、ビジネスとしてネットを利用しようとしている場合は特にそうです。  疑心を抱けば、そこに暗鬼が生じます。自分はつまらないヤツなんじゃないか、なんの価値もないんじゃないだろうか、誰にも見向きされないことを意味もなく繰り返しているだけなんじゃないか。  1件投稿するたびに「増えない。まだ増えない」「全然読まれない、見てもらえない、いいねしてもらえない」と落ち込んでいたら、実際はその内容が良いものだったとしても広まる前に心が折れてしまいます。  もちろんアップしている内容が実際に未熟で、他者にとって価値のない可能性もあります。しかし何事においても結果はしばらく経ってから、初めて評価できるようになるものです。数か月で更新が滞るのだとしたら、それは価値うんぬんよりも疑心によって心が折れた結果だと考えたほうがよいでしょう。  では、そうした自滅に陥らずに物事を進めるにはどうしたらいいのか? それには意識する焦点がポイントになります。つまり読者や視聴者の反響について、数ではなく質に注目すると可能性が開けてきます。  反響といっても数字だけとは限りません。「勉強になった」「救われた」「もっと詳しく教えてほしい」といった内容に関するコメントやメールとしてもらえる場合があります。実はそういったちょっとしたコミュニケーションこそが金の卵なのです。  コミュニケーションはコミュニティの始まりです。そして、力強く情報を発信する人物の周囲には、必ずと言っていいほどその人を支持するコミュニティがあります。  最近は苦戦を強いられているようですが、かつて一世を風靡した動画サービスにニコニコ動画があります。ニコニコ動画は再生している画面上に視聴者が投稿したコメントが流れるのが特徴です。これにより独特の一体感が作り出されていました。  そのニコニコ動画でランキング上位に入るような動画を見ると、まず「うぽつ(アップロードおつかれさまです)」というコメントがたくさん流れます。つまり動画の内容ではなく、投稿者による動画投稿があったこと自体を喜ぶファンがいるのです。
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ネットに限った話ではない
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