更新日:2022年12月17日 23:02
恋愛・結婚

「母の介護で結婚を諦めた」年収350万円・40代フリーターの嘆き

 50歳の時点で一度も結婚をしていない「生涯未婚者」は上昇の一途を辿っている。自由恋愛市場において40歳で結婚歴なしはかなり敬遠されるが、一口に独身男といっても、結婚願望のある/なし、楽観的か悲観的かでタイプは分かれる。今回は“負け組”要素をはらむ独身男たちの生態と主張を、詳しく検証していく。
福岡さん

間取りは4LDK。「2部屋空いてるので受け入れ態勢は万全です」(福岡さん)と言うが、婚活にはプラスに作用しない

要介護の母親と同居する家は限界集落の様相を呈する

…福岡 順さん(仮名・44歳)フリーター・年収350万円 「職場と家、病院の往復で酒もやらない。たまの息抜きは友人と卓球をすること……ですかね」  そう日々の生活を表現する福岡さん。「記者さんが取材に来るので、母には公園に行ってもらってます」と物腰も柔らかく、少々押しに弱そうな雰囲気を漂わせている。父親が他界した後に母親と同居。母の介護が始まった頃から、結婚を半ば諦めた。 「30代に入ってからも3人ほどお付き合いはさせていただきましたが、ある程度まで年齢がいくと、結婚するときに親の話も出るじゃないですか。“介護がついてまわる男性でもOK”という女性は、なかなかいませんから……」
家事

家事・炊事はお手のものだが、その手際のよさに侘しさを感じてしまう

 収入は清掃業、日雇い派遣などを合わせて、月25万円の手取りがやっと。実家だからといって生活費が安く済むわけでもない。母親名義の住宅ローンを代わりに払い続け、介護施設入りに備えた貯金もしているという。 「結婚願望がないと言えば嘘になりますが、当方の希望は同居できて、共働きで家計を助けてくれる女性。その条件で結婚相談所に行ったところ、『該当者はいませんねぇ』と取りつく島もなくて……。結婚は贅沢品。将来的な生活設計がいつまでも見えない時点で、考えることをやめました」  持ち家があっても家政婦同然の条件で嫁いでくる女性などいない。すでに、家庭内限界集落の様相を呈してきている。 ― 負け組[独身男]の横顔 ―
おすすめ記事