更新日:2022年12月26日 01:26
エンタメ

ジャパニーズメタル専門雑誌・ムックの歴史を振り返る シーンを活性化させたのは『ヘドバン』!?

日本のメタル活性化の震源地はこのムック!?

2013年に創刊したムック『ヘドバン』(シンコーミュージック・エンタテイメント)最新号となるVol.18

 2013年に創刊したムック『ヘドバン』は、日本のヘヴィメタルをずいぶん取り上げている。同ムックは、BABYMETALとX JAPANを核としており、年3回刊行され、現在はvol.18まで刊行されている。数ある音楽雑誌のなかで、もっとも勢いがあると言われているようだ。  筆者は創刊号からの大ファンで、のちの『ヘドバン』編集者が中心となって制作され、6号まで出版されていた伝説のサブカル音楽雑誌『音楽生活』(バーン・コーポレーション、2000~2001年)もコンプリートしている。余談だが、あの頃、筆者は『GON!』(ミリオン出版)の愛読者でもあった。  最近の号は日本のメタルを題材とした記事が多く、ジャパメタラーの筆者は、非常に楽しく拝読させていただいている。前号(Vol.17)の特集「世界がうらやむ/世界に誇れるニッポンのメタル・アルバム」100枚レビューは、今後の筆者の「ジャパメタ道」追求にあたって、非常に参考にさせていただいた。  最新号となるVol.18で特集された30年前の80年代の美味しい歌謡メタルをセレクトした記事「ベッド・イン的『メタル歌謡』の世界」は、非常に面白かった。ベッド・インについては、筆者は同ムックで知り、聴いてみた。良いアルバムでした。当記事で、アニソンをセレクトしているのは、非常にクール! 最新号は、拙著と並べてオススメしたい。  それにしても、2018年の今、80年代歌謡メタルのネタが、ほぼ同じタイミングで、しかも紙媒体で記されることは、ジャパメタ言論界の珍事と言えよう。「ジャパメタ言論界って何だよ!」というツッコミはさておき、とりあえず筆者としては、「君たち、ジャパメタの話をしろよ!!」と叫びたい今日この頃である。
(やまの・しゃりん)漫画家・ジャパメタ評論家。1971年生まれ。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)シリーズが累計100万部突破。ヘビメタマニアとしても有名。最新刊は『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書)
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ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  長らくジャパニーズメタルは、洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 国内では無視され、メタル・カーストでも最下層に押し込められてきた。メディアでは語られてこなかった暗黒の時代から現在の世界的ブームまでを論じる、初のジャパメタ文化論。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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