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ジャパニーズメタル専門雑誌・ムックの歴史を振り返る シーンを活性化させたのは『ヘドバン』!?

ジャパニーズメタルと言えば『ロッキンf』

 かつて、“ジャパニーズメタル”という音楽ジャンルを扱うもっとも有名な雑誌は、『ロッキンf』(立東社ほか)だったことに異論はないだろう。だが同誌は、2007年、権利問題で『ロッキンf』の雑誌名を使用できなくなり、新雑誌名『WeROCK』として、再スタートを切った。

日本のヘヴィメタルを扱い続けてきた音楽雑誌『ロッキンf』の後継誌『WeROCK』の最新号となるVol. 064(サウンド・デザイナー、2018年)

 『ロッキンf』は、1976年に立東社から発行された月刊誌である。80年代半ば頃からジャパニーズメタルを中心に据え、90年代はヴィジュアル系がそれに取って代わった。2001年、版元の立東社が倒産し、約1年後の2002年に晋遊舎から復刊された。  蛇足情報ではあるが、筆者の処女単行本は、2005年にこの晋遊舎から出版された。あの頃の晋遊舎は、割と無茶な内容の本でも、社会的意義があれば出版してくれるトンがった版元だった(社長が「グラップラー刃牙」シリーズの範馬勇次郎にどこか似ている/笑)。『ロッキンf』の版元が晋遊舎になった経緯も、おそらく社会的意義が認められたのではないかと筆者は考える。  『ロッキンf』は、ジャパメタラーには今も神通力があり、それは『WeROCK』に引き継がれている。もし『WeROCK』が存在しなければ、日本のヘヴィメタル・シーンは路頭に迷うだろう。編集部のみなさん、応援してます。
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伝説の雑誌『BURRN! JAPAN』も復活!
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ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  長らくジャパニーズメタルは、洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 国内では無視され、メタル・カーストでも最下層に押し込められてきた。メディアでは語られてこなかった暗黒の時代から現在の世界的ブームまでを論じる、初のジャパメタ文化論。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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