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脱走したくなるほどの“刑務所いじめ”の実態「刑務官に目を付けられたら地獄」

 愛媛県今治市の松山刑務所から脱走を図り、22日間にも及ぶ逃走劇を繰り広げた平尾龍磨容疑者(27)。逃走に至った直接的な原因は「刑務官や受刑者からのいじめ」とされている。半年後の仮釈放が決まっていた中での逃走だけに、刑務所内でのいじめが一体どのようなものだったのか気になるところだ。果たして、その実態とは。今回は、元受刑者に話をうかがった。
刑務所

Photo by Adobe Stock

刑務所内で起きるいじめの実態

 ここは大阪府西成区。「行き場を失った人々が流れ着く所」と揶揄されるこの街。石を投げれば前科者に当たるといわれるだけあって、元受刑者はすぐに見つかった。過去に薬物での逮捕・服役歴がある男性・五十嵐さん(仮名・40代)も刑務所内でいじめを受けた経験があり、「あんなところ一生行きたくない」と下を向く。
西成

石を投げれば元受刑者にあたるなどと揶揄される西成区あいりん地区の路上

「刑務所内でのいじめ? そんなのあるに決まってんやろ。世間ではパワハラだなんだ騒いでいるが、そんなこと刑務所で言っていたら頭がおかしいと思われる。とりあえず、刑務官に目を付けられたらその後の生活は地獄や。あんまりデキすぎていても今度はほかの受刑者に目を付けられるからな。大人しく目立たないように過ごすしかないんや」  刑務官も人なので受刑者の好き嫌いはあるらしい。というよりもむしろその差は激しく、気に入った奴にはとことん甘くし、気に食わない奴は徹底的に懲らしめる刑務官が多いという。 「刑務所内では当然、刑務官が絶対やからな。嫌われた奴はなにかしら言いがかりを付けられて懲罰房に入れられるんや。この懲罰房がとにかくキツイ。刑務所に行きたくないというよりも懲罰房に行きたくないわ」
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「とにかく懲罰房だけは避けたい」
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