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翻る旭日旗ジャケ! 響く軍歌メタル!「愛国心」ならRADWIMPSに負けないジャパメタ・アーティストたち

LOUDNESSより先に旭日旗を用いたジャパメタ・アルバム

 ヘヴィメタル界隈で旭日旗といえば、LOUDNESSのイメージが定着しているが、実はLOUDNESSより先に旭日旗を用いたジャパメタのアルバムがある。  それは、メタル・クィーンの浜田麻里である。この2ndアルバム『ROMANTIC NIGHT~炎の誓い』(1983年)はLOUDNESSの樋口宗孝がプロデュースを手掛けている。筆者のジャパメタ入り口のアルバムでもある。

浜田麻里の2ndアルバム『ROMANTIC NIGHT~炎の誓い』(1983年)

 また、BLIZARDの2ndアルバム『暗黒の警鐘~KAMIKAZE KILLS MY TEARS EVAPORATE~』(1984年)も旭日旗をあしらったデザインである。BLIZARDリーダーの松川“ラン”敏也は、ソロアルバムで現B’zの稲葉浩志を起用したり、X-JAPANのHIDE(hide)のツアー参加など、Jポップ界隈でも知られた存在だ。

BLIZARDの2ndアルバム『暗黒の警鐘~KAMIKAZE KILLS MY TEARS EVAPORATE~』(1984年)。墓地が並ぶ絵は、どことなくMETALLICAの3rdアルバム『メタル・マスター』(1986年)っぽいが、こちらの発表の方が先である。

 へヴィメタルが英国発祥であることから、ジャパメタは洋楽が近い場所で活動せざるを得ず、また海外で活躍するアーティストも少なくない。そのような環境から、アーティストとリスナーには、「日本」および「日本人」というアイデンティティが付きまとう。ジャパメタはその意味でも、今、日本の音楽シーンにおいて、注目しておきたい音楽ジャンルと言えよう。  息苦しく閉塞した日本社会を打破するのは、国内においては「愛国ソング」であり、そして海外市場を切り開き、少しずつ足場を構築しているジャパメタなのかもしれない。
(やまの・しゃりん)漫画家・ジャパメタ評論家。1971年生まれ。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)シリーズが累計100万部突破。ヘビメタマニアとしても有名。最新刊は『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書)
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ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  長らくジャパニーズメタルは、洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 国内では無視され、メタル・カーストでも最下層に押し込められてきた。メディアでは語られてこなかった暗黒の時代から現在の世界的ブームまでを論じる、初のジャパメタ文化論。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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