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今回の自民党総裁選は「石破の善戦」というより「青木の勝利」だ――倉山満

青木氏は煮ても焼いても喰えない、練達の政治家である

 そもそも、青木幹雄とは何者か。  昭和9年島根県生まれ。学生時代は、早稲田大学雄弁会幹事長。大学を中退して竹下登の秘書となり、33歳で島根県議(5期)、52歳で参議院議員。あらゆる政局で「竹下の側近中の側近」として活躍する。初入閣は官房長官。竹下の死後は、小泉純一郎を担ぎ、「参議院のドン」となる。引退した今も、参議院竹下派に多大な影響力がある。  要するに、40年以上も親中派の竹下に面従腹背しつつ、5年の小泉親米内閣で権勢を握ったのだ。  一般の評価は「政策に興味がない利権政治家」だが、極めて疑わしい。小泉内閣は、それまでの親中政策をすべてひっくり返した。当時のブッシュ大統領との蜜月は、今の安倍・トランプとは比較にならない。5人だけとはいえ、北朝鮮拉致被害者を奪還した。これにより一夜にして日本の世論は「北朝鮮許すまじ」と変わった。そうした小泉内閣を支えたのが、青木氏である。  青木氏は滅多に本心を明かさない。煮ても焼いても喰えない、練達の政治家である。しかし、少なくとも麻生太郎や二階俊博を信じるよりは希望がある。  今後、日本政治を語る上で、「青木幹雄」の名前を出す者は本物、出さない者は偽物と決めつけてよい。  果たして青木氏は、日本の救世主か。それとも大悪魔か。憲政史研究家 ’73年、香川県生まれ。’96年中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程を修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員として、’15年まで同大学で日本国憲法を教える。’12年、希望日本研究所所長を務める。同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開。ベストセラーになった『嘘だらけシリーズ』など著書多数
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嘘だらけの日独近現代史

世界大戦に二度も負けたのに、なぜドイツは立ち直れたのか?

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