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発達障害の当事者が苦しむ「職場での“あるある”パニック」15項目

 昨年から大きな話題になっている「大人の発達障害」。SPA!で特集を組んだところ「自分もそうかもしれない」「知人が驚くほど当てはまる」と反響があった。
大人の発達障害診断リスト

※写真はイメージです(以下、同じ)

電話対応一つとっても当事者には複雑な作業に

 発達障害の当事者たちは、その特性から職場でさまざまな困難に直面している。彼らが経験してきた仕事上のトラブルを聞いたなかで、代表的な要素をチェックリストにしたのが下の一覧だ。 ==============

<当事者たちの声からまとめた「職場での“特徴”診断リスト15」>

□ 毎日のように忘れ物をしてしまう 「忘れ物が異常に多くて会社に傘が5本も置いてある。社外での打ち合わせでも資料を忘れることが何度もあった」 □ 遅刻や集合場所の間違いを頻繁に起こす 「時間通りに出ても、地図と周囲の景色を照らし合わせることが難しくて、遅刻してしまうことが多々ある」 □ 他人に仕事をどう依頼すべきかわからない 「仕事をどうお願いしていいのかわからず、ダラダラ悩んでいるうちに、いつも納期ギリギリになって他人に迷惑をかけてしまう」 □「あれ」や「適当に」などの指示がわからない 「あいまいな指示でまったく理解できなくても、聞き返して怒られるのが怖くて、つい『わかりました』と返事をしてしまう」 □ イレギュラーな業務が入るとパニックになる 「急に会議資料作成を頼まれて、15分ほどでできるコピーと冊子を作成することができず、会議ができなくなったことがある」 □ 業務を同時進行できず中途半端になる 「1時間内にいくつかの仕事を与えられて時間ごとに切り替える場合、今、何をやっていたのかわからなくなることがありミスをしてしまう」 □ じっと席に座っていられない 「会社で事務作業をしているときでも、1時間も椅子に座っていられず、共有スペースをウロウロしてしまう」 □ 電話でのコミュニケーションが苦手 「電話で相手の話を聞きながらメモを取るといつもグチャグチャに。聞きながら手を動かすことができない」 □ 仕事への集中力が極端に変わる 「食事も水も取らずに倒れる寸前まで何かに没頭するときがあれば、逆に上司と話をしていても、相手の話が面白くないとガチで寝てしまう」 □ デスクや個人スペースが整理できない 「小まめに整理できなくて、忙しいときは机に物が溢れ返っている。隣の席の人からよく舌打ちをされる」 □ 大勢が話している場所だと重要な情報が聞き取れない 「目の前で話している人の声と周りの雑音とか話し声が、僕には全部同じボリュームで聞こえる。そのせいで話に集中できない」 □ 会話中によく他人の言葉をさえぎる 「理解したということを主張したいがために、人の話を最後まで聞かず、つい言葉をかぶせてしまう」 □ 衝動的に周りが驚く行動をとってしまう 「仕事がうまくいかず、ついキーボードを思いっきり叩いてしまう。大きな音で周りが騒然となった」 □ 独自ルールへのこだわりが強い 「いつも決まった道、スケジュール、家事、食べ物、家での過ごし方など、決まったことを繰り返さないと気持ち悪くて仕事に取り掛かれない」 □ 駅など騒がしい場所が極端に苦手 「電話の着信、子供の泣き声、雷など苦手な音が多い。突然、大きな音を聞くとパニック発作が起こる」 ※当てはまる項目が多い場合は、専門機関にかかるなど各人で対処をしてください ==============
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なぜここまで極端になるのか
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発達障害グレーゾーン

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