さらば“懐かしき”あらかわ遊園! リニューアル前最後の営業日に涙
あらかわ遊園という遊園地を、あなたはご存じだろうか? それは東京東部の下町・隅田川沿いにある、小さな遊園地。歴史はかなり古く、開園は大正11年のじいさん遊園地。現在の姿は1990年代の改装以降のものだが、それでも昭和の影を色濃く残している。しかしそのレガシーともいえる遊園地が今年の11月30日をもって、いったん営業休止になるという。2年半後となる2021年夏のリニューアルオープンにそなえ、大改修工事に入るためだ。
筆者は現在46歳、同じ下町の葛飾区出身。小学生だった昭和50年代、東京っ子の憧れといえば後楽園遊園地。そのため「こうらくえんゆうえんちにつれてって!」とお願いするも、週末はヒーローショーだなんだと混雑してたんだろうね。ウチの粗いオヤジはその混雑を嫌ってか「はいよ」と言いつつも、着いた先はいつもここ、あらかわ遊園。しかしそんな「じゃないほう」だったここでの遊びは、楽しい思い出しかない。
時は経ち、筆者も人の親に。今度は自分が子どもを連れてここに来るように。そしてわかったのだが、ここは幼児連れの親子にとってパラダイスだったのだ。半分以上の大型遊戯施設に年齢・身長制限もない。そのため幼い我が子を連れて、よくここで遊ばせた。
そんな親子3代に渡って世話になった遊園地がなくなるという。いてもたってもいられず、休園前最終営業日となる11月30日、4歳の息子を連れてその姿を胸に焼き付けてきた。
まず心配したのが、その混雑ぶりだ。直近の3連休、休園前最後の休日ということでどの乗り物も60~120分待ち、という情報をツイッターで見ていたからだ。恐る恐る入園してみると……
……ガラッガラ!!(笑) 筆者と同じように感傷たっぷりに別れを惜しむ人で溢れてると思ったら、ガラッガラ!! 良くも悪くも、筆者の知ってるいつも通りの荒川遊園だったのである。
さて、あらかわ遊園といえばそのアイコンは、なんといっても観覧車。さっそく乗り込んでみた。その眺望はどんな下町のパノラマを映すのか? その魅力を皆さんにお伝えしたい!
基本、マンションビュー(笑)。それでも頂上に上るころには、眼下にはこんな風景が。
「何も変わらねぇなぁ」「何もねぇなあ」という、ただの隅田川沿いの景色。でもただ、何も変わらないという安心感。それを確認するために毎回乗っていたのかもしれない。「俺の知ってるあらかわ遊園がなくなってしまう」今回、余計にそう感じた。




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